4試合ぶりの先発出場を果たしたラミン・ヤマル photo/Getty Images
4試合ぶりの勝利
ラ・リーガ第19節が現地時間3日に行われ、バルセロナは敵地でマジョルカと対戦。試合はFWフェラン・トーレスやFWハフィーニャの2得点などでバルサが5−1で快勝。
チームはリーグ戦でここ3試合勝利から遠ざかっていたが、この試合は久しぶりに攻撃陣が躍動し、チームは4試合ぶりの白星を飾った。
この試合はマンオブザマッチに輝いたハフィーニャの活躍もあっての勝利だったが、4試合ぶりの先発出場を果たしたFWラミン・ヤマルの影響も大きいだろう。この試合では得点こそはなかったものの、55分には追加点となるPKを獲得。74分には右から左足のアウトサイドでクロスを供給してハフィーニャの追加点をアシストするなど得点のチャンスを演出。この活躍には監督のハンジ・フリックも試合後の会見で「彼はとても重要でチームのために多くのことを生み出すことができる」とヤマルの重要性を強調していた。
しかしスペイン紙『AS』はバルセロナがヤマル不在の間勝ち点を落としていたことを指摘。バルセロナはここまでリーグ戦12勝1分3敗で、このうち敗れた3敗(オサスナ、レアル・ソシエダ、ラス・パルマス戦)と、1引き分け(セルタ戦)はすべてヤマルが欠場、もしくはベンチスタートした試合で、逆にヤマルが先発出場した12試合は全て勝利している。一部の試合(CLモナコ、ブレスト戦)の例外もあるが、これらのことから「明らかにこのチームの強さは、ラミンへの依存度を反映している」とヤマルに依存しているチームの現状を述べた。
また同紙はヤマルの存在はピッチ上での活躍だけでなく、他のチームメイトのプレイを向上させていると言及。特にDFのジュール・クンデはヤマルがいる時といない時とで全くの別人であり、ヤマルとの関係性が良いことを示している。こういった面も含め「これほどの才能を持つ選手がチームにいることのリスクは、彼の周囲に依存心が生まれ、それを管理するのが非常に難しくなることだ。17歳ですでにピラミッドの頂点にいるのであれば、今後彼にとって重荷になりかねないだろう」とヤマル自身へのプレッシャーが大きくかかってしまうことも危惧した。
バルセロナは以前、リオネル・メッシが在籍していた時にメッシに依存していた時期があった。攻撃がメッシ頼みであることから、チームの弱点が浮き彫りとなってしまい、結果的にメッシが退団する間際のシーズンは悲惨なものとなった。同じ轍を踏まないためにも、フリックにはなんとか改善してもらいたいところだ。
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