元WBO世界フライ級王者・木村翔が引退 一番の思い出は中国の...の画像はこちら >>

木村は26戦19勝(12KO)3敗4分と素晴らしい成績を収めた photo/Getty Images

地元熊谷で開催

元WBO世界フライ級王者・木村翔が、地元埼玉・くまがやドーム体育館で開催された引退エキシビションマッチで現役生活に別れを告げた。

引退試合の相手に選んだのは、現在大橋ジムでトレーナーを務める元世界3階級制覇王者八重樫東氏。

ヘッドギアなし、2分3回に臨み、最終3回には激しい打ち合いで会場を盛り上げ、最後の勇姿を訪れた多くの観客に披露した。

木村は試合を終えると「八重樫選手、本当に今日は最後に殴りあってくれてありがとうございました。本当に僕が世界王者になる前からスパーリングパートナーで使ってもらっていて、いつかこの人を超えれば世界王者になれると思っていました。最後に選ぶのは八重樫さんで良かったと思います。地元開催でたくさん地元企業に協賛していただいて、この興行が開催できた。本当にありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。

木村は17年7月に、五輪連覇経験を持ち、WBO世界フライ級王者の鄒市明に挑戦し、11回TKO勝利で初めて世界王者となった。その勝利は敵地、中国に乗り込んでの大番狂わせと話題となった。

その後2度防衛に成功。18年9月に田中恒成に判定負けして王座陥落。さらに19年5月、WBA世界ライトフライ級王者カルロス・カニサレスにも判定負けで王座返り咲きは果たせなかった。

木村は現役生活を振り返り、「鄒市明戦が一番の思い出です。
人生懸けた大一番でした。勝った時は達成感が大きかったです」と語り、今後は「ボクシングに人生を変えてもらったので、ボクシングに恩返しをしたい」と昨年5月に熊谷市で開設したフィットネスジムを通じてボクシング界に貢献する気持ちを明かした。

エキシビションマッチ後は、10カウントのゴングが鳴らされ、所属ジムの花形進会長をはじめ関係者が、木村の両手に巻かれたバンテージをハサミで切る引退セレモニーも開催。惜しまれつつリングを去った。

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