鎌田大地所属クリスタル・パレスGKヘンダーソンは幸運だった?...の画像はこちら >>

マンチェスター・シティのハーランドとクリスタル・パレスのヘンダーソン photo/Getty Images

今回の事象が今後の参考資料となればよいが

24-25シーズンのFA杯決勝クリスタル・パレス対マンチェスター・シティの一戦が行われ、1-0でパレスが勝利を飾った。パレスはクラブ創設165年目にして初のタイトル獲得となった。

そんなパレス対シティの一戦でエベレチ・エゼのゴール以上に話題になったのが、パレスの守護神であるディーン・ヘンダーソンのプレイだ。

24分、シティは後方のヨシュコ・グヴァルディオルが前線にロングフィードを供給。アーリング・ハーランドが反応し、ボックス内に侵入しようとするも、GKヘンダーソンに手で弾かれ、そのままゴールに向かうことはできなかった。

その後プレイは続けられるも、主審はVARとの交信のため一時試合を止めた。リプレイ映像では、ヘンダーソンがペナルティエリア外に手を伸ばしてボールに触れていることがわかるが、主審はヘンダーソンの反則を取ることなく、試合を再開させた。

この物議を醸す判定に対し、『Sky Sports』は「ヘンダーソンは退場させられるべきだったのか」と題して見解を示している。

今回VARがチェックしたのは、GKヘンダーソンのプレイが決定機の阻止にあたるかどうか。そしてVARと主審はその後のプレイからハーランドに決定的なチャンスはないと判断し、ヘンダーソンにレッドカードを提示することなく、試合を再開させている。

『ESPN』でも『Sky Sports』と同様に「ヘンダーソンがDOGSO(決定機阻止)で退場になるべきだった理由」と題して、今回の事象を説明している。

まず前提としてVARはペナルティエリア外のハンドに介入することができず、今回の事象では主審、もしくは副審がその直後にハンドを取らなければ、GKヘンダーソンのハンドの反則を取ることができない。そのためプレイが流れた時点で、カードとシティに対するFKは与えられない。

『ESPN』はこの判定を支持しているが、一方でVARが介入した決定機阻止の判断が誤審だったと指摘している。今季決定機阻止でのレッドカードはアーセナルのウィリアム・サリバ、マイルズ・ルイス・スケリーの2枚のみだが、これは3枚目になるべきだったとのこと。

そもそもその後のプレイでハーランドがゴール前ではなくサイドに流れたのは、GKヘンダーソンが手で弾いているからであり、それがなければハーランドにチャンスはあった。

24分にGKヘンダーソンに決定機を阻止されてしまい、そのGKヘンダーソンにPKを止められてしまったシティ。今後この事象をもとに判定に対する改善が行われることはあるのだろうか。

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