プレミアにも在籍していた古豪の財政問題が改善せず 3か月で2...の画像はこちら >>

財政問題が続くシェフィールド・ウェンズデイ Photo/Getty Images

不信感が募る

チャンピオンシップに所属するシェフィールド・ウェンズデイが、選手およびスタッフへの給与支払いを再び滞らせたことが明らかとなった。地元メディア『BBC Radio Sheffield』によれば、5月末に支払われるはずだった給与が未着金であり、3月にも同様の遅延が起きていたという。



3月の際にはクラブが声明を発表し、「会長の事業に対する多額の債務の結果として発生し、その結果、クラブの当面のキャッシュフローに影響を及ぼした」と説明。最終的に支払いは1週間遅れで4月7日に実行された。

この会長の企業への未収金とは、タイ出身の億万長者であるティラポン・チャンシリ氏が経営するタイ・ユニオン・グループに関係しているとみられる。同グループは世界最大のツナ缶メーカーであるが、クラブ運営は別問題だ。

『BBC』は、もし給与支払いがさらに遅れた場合、EFLからの登録禁止措置、すなわち移籍禁止処分のリスクがあると報じている。実際、ウェンズデイは過去2シーズンにわたり登録制限を受けており、2020-21シーズンには財政規則違反で勝点6の剥奪処分も受けた。

ウェンズデイは2021年にリーグ1へ降格、その後2シーズンを3部で過ごしたが、今季はチャンピオンシップで12位と中位を維持した。だが経営の不安定さが、クラブの未来に暗い影を落としている。

ポジティブな話題は、36歳のドイツ人指揮官ダニー・レール監督の手腕であった。しかしサウサンプトンからの関心やRBライプツィヒなど母国クラブとのリンクが報じられ、今夏の退任が濃厚と見られている。

過去にはFAカップ制覇を3度達成するなど、ウェンズデイは規模、歴史、熱狂的なファンを兼ね備えた古豪である。しかし、現在の運営ではその潜在力を活かしきれていない。
果たして、チャンシリ体制に終止符が打たれる日は来るのだろうか。ファンの不満はすでに限界を超えている。

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