手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。8月30日(土)の放送では「ローリングストック」について取り上げました。


“物価高”でもできる! 災害に備えて簡単に始められる食の防災...の画像はこちら >>

※写真はイメージです



9月1日に定められた「防災の日」は、1923年9月1日に発生した関東大震災を教訓とし、国民の防災意識を高めるために制定されました。そんななか、防災意識に関する民間調査で「今後、防災対策として使いたい1人あたりの金額」は平均5,473円で、去年より5%近く減少しました。これは、物価高の影響や能登半島地震で高まった危機感が薄れてきていることが背景にあると分析されています。

生活必需品などの価格の高騰で、防災対策にまでお金を捻出するのは大変と思っている家庭も多いのではないでしょうか? そこで今回は、食の防災対策「ローリングストック」を紹介します。

ローリングストックとは、普段から買う食品を少し多めに買い置きして、賞味期限を考えて古い物から消費し、消費した分を買い足すことで、常に一定量の食品が家庭に備蓄されている状態を保つための方法です。

費用や時間の面で普段の買い物の範囲内で済ませることができ、“買い置きのスペースを少し増やすだけで良い”というメリットもあります。また、一般的には賞味期限が長めで、常温保存ができる食品や日用品がローリングストックに向いていると言われています。備蓄の目安は家族の人数×最低3日分、できれば1週間分です。

とはいえ、何をどのくらい準備すればいいか分からないという方に向けて、初心者でも始めやすい方法を紹介します。まず、いつも食べている物をベースに1週間分の献立表を作り、必要なものを揃えましょう。そうすれば、被災したときでも食べ慣れたものを口にすることができます。献立は主食、主菜、副菜、飲み物を入れて考えましょう。
献立と必要な食材の量を書き出したら、自宅にある分を差し引いて買い足していきます。

献立を考える理由は必要な量がはっきりするためです。これまで食品を備蓄していなかった人は、日常的に食べている缶詰や袋麺を買うときに、もう1缶、もう1パック多く買うところから始めてみましょう。農林水産省のWebサイトにある「災害時に備えた食品ストックガイド」も参考になりますので、一度見てみるとイメージが湧くと思います。

改めてローリングストック、備蓄のコツは3つです。

1.普段から食べている食材を多めに買って“備える”
2.普段の食事として“食べる”
3.食べたら買い足して“補充する”

これを繰り返しましょう。ローリングストックを初めて知った方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/
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