手島千尋アナウンサーがパーソナリティを務めるTOKYO FMのラジオ番組「防災 FRONT LINE」(毎週土曜 8:25~8:30)。今回の放送では、東京都新宿区がおこなっている地域防災の取り組みについて、新宿区危機管理担当部 危機管理課長の福岡純也(ふくおか・じゅんや)さんに伺いました。


もし災害で“電車”が止まってしまったら…世界最大の利用者数を...の画像はこちら >>

※写真はイメージです



もしも大きな地震が起きたら、無理に帰ろうとせず安全であれば職場などにとどまることが求められています。“世界最大の利用者数”と言われている新宿駅がある新宿区の帰宅困難者対策について、福岡さんは「(新宿区周辺で)災害が発生した場合、約3万8,000人の帰宅困難者が出るだろうという東京都の想定が出ております。新宿区としては平日夜間でも“電車が止まって帰れなくなった”という方たちが、一時的に滞在できるような施設を駅周辺に確保することが1つの仕事になります」と話します。

さらに、もう1つの取り組みとして「“新宿ルール(新宿駅周辺地域の防災対策の基本方針)”といって、新宿駅周辺の事業者が集まって構成する防災対策協議会がございまして、こちらでも『自分たちの街は自分たちで何とかしよう』といろいろ取り組んでいますので、こういったところとも一緒に連携しながら、帰宅困難者対策に取り組んでいます」と説明します。

新宿駅周辺防災対策協議会では、多くの人が駅などに滞留すると考えられることから、大地震が発生したときに備えて、日頃から大規模な避難誘導訓練などをおこない、そこで出た課題を整理し、新宿駅周辺で混乱が起きないように対策をおこなっているということです。

また、新宿区全体では78ヵ所の一時滞在施設があり、約3万4,000人が滞在することができます。そのなかで、駅周辺にある一時滞在施設は37ヵ所、約1万7,000人を収容できるとのことで、今後も駅周辺や新宿区内の施設などと協定を結び、避難者が一時的に滞在できるスペースを増やしていきたいということです。

とはいえ、災害が起きてすぐにすべての一時滞在施設などが開設されるわけではありませんが、福岡さんは「災害が起きたとき、区の防災情報やWebサイトは“災害専用”に切り替わるので、避難情報などがすぐアップされるようになります。そして、東京都が開発した『東京都帰宅困難者対策オペレーションシステム』が今年度から稼働しています。LINE登録をしておくと(一時滞在施設などの)空き情報がすぐに見られますので、こちらを活用していただきながら、避難場所を探されるのが一番良いかと思います」と話していました。

<番組概要>
番組名:防災 FRONT LINE
放送日時:毎週土曜 8:25~8:30
パーソナリティ:手島千尋
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/bousai/
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