ポップカルチャーの愛好家として呼ばれた「オタク」。近年は「鉄道オタク」から「美容オタク」まで、さまざまな分野・ジャンルのオタクが誕生しています。
■男性は「飛行機オタク」女性は「アニメオタク」が多い
「エアトリ」は2019年9月、10代~70代の男女849名を対象とする「オタクに関するアンケート調査」を実施しました。同調査において、「あなたが当てはまるオタクのジャンルを教えてください」という質問項目があります。まずは、その結果からご覧いただきましょう。
あなたが当てはまるオタクのジャンルを教えてください 男性編
・1位:飛行機オタク(15.7%)
・2位:鉄道オタク(13.3%)
・3位:車オタク(10.8%)
・4位:歴史オタク(10.6%)
・5位:アニメオタク(9.8%)
・6位:パソコンオタク(7.2%)
・7位:漫画オタク(7.0%)
・7位:映画オタク(7.0%)
・9位:読書オタク(6.3%)
・9位:スポーツオタク(6.3%)
・オタクではない:39.3%
(※エアトリ調べ)
男性回答者で最も多かったのが飛行機オタク。次いで鉄道オタク、車オタクと上位3つが乗り物系で占める結果となりました。続いて女性回答者の結果を見ていきます。
あなたが当てはまるオタクのジャンルを教えてください 女性編
・1位:アニメオタク(16.7%)
・2位:漫画オタク(16.1%)
・3位:アイドルオタク(15.3%)
・4位:映画オタク(9.4%)
・4位:健康オタク(9.4%)
・6位:飛行機オタク(8.1%)
・6位:ゲームオタク(8.1%)
・8位:美容オタク(8.1%)
・9位:歴史オタク(7.5%)
・10位:読書オタク(7.2%)
・オタクではない(33.6%)
(※エアトリ調べ)
女性回答者で最も多かったのは、アニメオタクです。そして漫画オタク、アイドルオタクと続きます。上位3つがサブカルチャー系のジャンルで占めており、男性とは「熱中するモノ」の傾向が異なることがわかります。
上記結果から気になったのは、何をもって「オタクと定義するのか」ということ。詳しく調べてみると、オタクの明確な定義は確立されておらず、さらに近年は“マニア”や“ファン”との線引きが難しくなっている様子。
フリマアプリの「ラクマ」が行った調査によると、現役女子高生の81.4%がオタクに対し、「尊敬できる」「好きなこと、夢中になれるものがあるのは良いことだ」と好意的な目を向けています。かつて色眼鏡で見られたり、差別を受けたりしていたオタクですが、そのイメージは大きく変化しています。
参考:「趣味の活動( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000940.000005889.html )」について
■オタク活動に充てる費用は「年間10万円以上~30万円未満」が最多
続いて、同調査をもとに「オタク活動に充てる年間消費額」を見ていきます。ランキング形式かつ男女別でご紹介しましょう。
【オタク活動のために年間いくら使いますか? 男性編(n=297)】
・1位:10万円以上30万円未満(24.6%)
・2位:1万円未満(19.5%)
・3位:5万円以上10万円未満(16.5%)
・4位:1万円以上5万円未満(15.5%)
・5位:30万円以上50万円未満(10.1%)
【オタク活動のために年間いくら使いますか? 女性編(n=239)】
・1位:10万円以上30万円未満(28.5%)
・2位:1万円未満(18.0%)
・3位:5万円以上10万円未満(14.2%)
・4位:1万円以上5万円未満(13.0%)
・5位:30万円以上50万円未満(9.2%)
男女ともに「10万円以上30万円未満」が最多に。女性が28.5%と、男性よりも3.9ポイント上回ったのが印象的です。またランキング外となりましたが、「300万円以上」と回答した人も1%ほどいます。人によっては、オタク活動に対して並々ならぬ情熱を注いでいるようです。
■約7割が「海外でのオタク活動」を経験済み
オタク活動を楽しむ人の68.5%が、海外遠征を経験していることがわかりました。男女別でいうと、男性は59.5%、女性は71.5の割合で海外に足を伸ばしています。
これは筆者個人の考察ですが、男性で最も多い「飛行機オタク」は、海外の航空旅客機の“おっかけ”が多いと予測されます。
女性で多かった「アイドルオタク」については、K-popを中心に海外アイドルの“おっかけ”が多いのかもしれません。国内アイドルなら「ジャニーズ」も海外公演を展開していますし、これもまた海外遠征のきっかけになると考えられます。いずれにしても、女性のフットワークの軽さには、驚かされるばかりです。
■まとめ
「熱中していること」は人それぞれ。一方で、特定の“推し”に対する熱量は、女性に軍配が挙がるのかもしれません。それはオタク活動の年間消費額にも現れており、女性は「自分の好きなもの(推し)」に対して、お金を惜しまない傾向にあります。2019年も、残り僅か。今年はオタク活動にいくら投じたか、振り返ると面白いかもしれません。