みなさん、去年はどのくらいお金を貯めることができましたか?思うように貯められなかった方もいれば、そもそも貯金に対する意識をしていなかった方もいるのではないでしょうか。
そのような方こそ、今年は貯金に挑戦する1年にしてみては。
■やっぱり「まずは100万円!」と思う人が多い
㈱じぶん銀行が行った「資産運用に関するアンケート( https://www.jibunbank.co.jp/corporate/news/ )」(対象者:全国のビジネスパーソン20代~40代の男女500名、期間:2019年12月17日~12月20日、方法:WEBアンケート調査)によると、「2020年の1年間で目標とする貯蓄額」を質問したところ、もっとも多かった回答が「100万円以上200万円未満(26.6%)」、続いて「50万円以上100万円未満(24.2%)」となったようです。
また、貯蓄の理由でもっとも多かった回答が「老後資金(47.4%)」となりました。2019年は金融庁の「老後2000万円問題」が話題になったこともあり、老後資金を意識的に貯蓄しようと決意した人が多かったようですね。
■1年間の貯金のペースを掴もう
一口に貯金といっても、そのペースは人によってさまざま。家庭の状況によっては、一定のペースで貯めるのが難しいケースもあるはずです。そこで、まずは家庭ごとのお金の流れを掴み、自分に合った貯金のペースをイメージしましょう。そのステップは以下の通りです。
1.1年間のスケジュールを掴む
まずは、1年間のうちに発生しそうな出費をリストアップしていきましょう。毎年同じような出費がある項目だけでなく、今年から新たに発生しそうなものを踏まえるのも大切です。
とくに子どもの教育費は、受験や進学によって発生する出費に波があります。「今年から受験生なので夏期講習代などがかかりそう」「入学前に制服代を用意しておこう」といった、今年ならではの出費がないかを探しておきましょう。
年間の支出の波が分かっていると、毎月の予算が立てやすくなります。
2.毎月下旬になったら調整する
月の後半に差し掛かったら、その月の予算と実際の状況に差がないかを確認します。予算をこえてしまいそうなら、下旬の食費や生活費などの節約意識を高め、うまく調整しましょう。
3.月の終わりに最終チェック
月がかわったら、1カ月の家計状況をチェックしましょう。予算を超えてしまった場合は、家計簿を点検して原因を突き止めます。その反省点を翌月以降に反映させていけば、徐々に状況が改善するはず。これを繰り返せば、1年間で100万円を貯金するのも夢ではありませんよ。
■貯金のために見直すべき項目とは?
より貯金を増やしやすくするためには、家計の見直しが大切です。「できるだけ節約する」といった大まかな取り組みではなく、項目ごとに着手していきましょう。例えば、以下のような項目をチェックしてみてください。
・加入している保険が重複、もしくは過剰な保障内容になってないか。
・契約しているスマホの通信量は多すぎないか
・電力会社やガス会社を乗り換えて節約できないか
・マンネリ化している習い事はないか
・読んでいないのに定期購読したままの雑誌や新聞はないか
こういった固定費を削減できれば、毎月の貯金に充てる金額を増やすことができます。すでに契約している内容も含め、一度確認してみましょう。
■「1年で100万円貯金」は意外と難しい!?
「年間の見通しを立てたし、固定費も見直したし、貯金の準備はもうバッチリ!」と安心している方もいるのではないでしょうか。しかし、油断は禁物です。「1年間で100万円貯金」というハードルは、決して低いものではありません。
というのも、金融広報中央委員会(知るぽると)による「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]( https://www.shiruporuto.jp/public/data/movie/yoron/tanshin/2019/ )」(2019年)の調査結果では、金融資産の保有額の平均値(金融資産を保有していない世帯を含む)は645万円、中央値は45万円となっているのです。中央値というのは、データを小さい・大きい順に並べた際の真ん中に位置している数値のこと。こう見ると、金融資産の保有額が100万円に満たない人の多さが分かります。
さらに、2018年の調査結果では、金融資産の保有額の平均値は744万円、中央値は50万円と示されています。平均値・中央値ともに、1年間のうちに低下していますね。この点からも、思うように貯金できていない人は少なくないといえるでしょう。1年間で100万円を貯めるという目標を達成するには、強い意志が必要であると捉えておきましょう。
※ここでいう「金融資産」とは、家計が保有する金融商品のうち、貴金属や現金、事業のために保有している金融商品、預貯金のうち日常的な出し入れや引落しなど生活費に対応する部分を除いた「運用のため、または将来に備えて保有している部分」となっています。
■まとめ
1年の始まりは、新しい目標に挑戦にするのにぴったりなタイミングです。
「1年で100万円貯める」と決めれば、仕事のモチベーションも自然とアップするはずです。支出を抑えるだけではなく、収入アップにも繋がるかもしれませんよ。
【参考】
「資産運用に関するアンケート( https://www.jibunbank.co.jp/corporate/news/ )」じぶん銀行
「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査]令和元年調査結果( https://www.shiruporuto.jp/public/data/movie/yoron/tanshin/2019/ )」金融広報中央委員会
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。