■~エンタメから学習支援まで~



知りたい「みんなのサブスク事情」高コスパでも使い過ぎは逆効果...の画像はこちら >>

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、私たちの行動様式は大きな変化の時期を迎えています。消費スタイルの見直しもその一つ。

全国で緊急事態宣言が解除されたとはいえ、いわゆる「コロナ前」の経済生活が戻るのはまだまだ先であることが予想されます。しばらくは支出を抑え、堅実に貯蓄を増やしていきたいと考えている人が多いのではないでしょうか?



今回は、賢く活用すれば支出を抑える効果が期待できそうな、サブスクリプションサービス(以下「サブスク」)についてみていきましょう。



■サブスクって何?



サブスクとは、「1カ月間使い放題で〇〇円」のような、一定料金を支払えば、指定された期間内に何度も使うことができる「定額制サービス」を指します。



さっそく、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が2020年3月に公表した、「20代・30代・40代の金銭感覚についての意識調査2020( http://www.smbc-cf.com/news/datas/chousa_200312.pdf )」の結果から、みんなのサブスク利用状況をみていきます。



月額・定額制で使い放題のサービスにお金をかけているか?

20代



  • お金をかけている…32.0%
  • お金をかけていない…68.0%

30代



  • お金をかけている…24.8%
  • お金をかけていない…75.2%

40代



  • お金をかけている…22.4%
  • お金をかけていない…77.6%

月額・定額制で使いた放題のサービスにかけている金額の平均

(対象:上記で「お金をかけている」と回答した人)



  • 20代・・・2,222円
  • 30代・・・2,985円
  • 40代・・・2,874円

利用したことがある月額・定額制で使い放題のサービス

1位「動画配信」



  • 20代・・・66.9%
  • 30代・・・64.5%
  • 40代・・・56.3%

2位「音楽配信」



  • 20代・・・55.3%
  • 30代・・・47.6%
  • 40代・・・37.5%

3位「雑誌・マンガ」



  • 20代・・・19.4%
  • 30代・・・25.0%
  • 40代・・・23.2%

4位「ゲーム」



  • 20代・・・18.4%
  • 30代・・・12.9%
  • 40代・・・19.6%

5位「ニュース」



  • 20代・・・9.1%
  • 30代・・・10.5%
  • 40代・・・14.3%

利用の割合に若干の差はあるものの、人気ジャンルが20~40代まで共通している点は興味深いですね。



■サブスク、人気ジャンルをご紹介



先述の調査では、いずれの世代も「動画」「音楽」「雑誌・マンガ」といった、エンタメ系サブスクの人気が共通して高い、という結果が出ています。スマートフォン(スマホ)などで、好きなタイミングで比較的定額から始められる気軽さや、「○○放題」の響きからくるコストパフォーマンスの良さに魅力を感じる人が多いのかもしれませんね。ではここで、人気ジャンルのサブスクについてご紹介していきます。



動画配信サービス

動画配信サービスでは、バラエティやドラマ・映画など、多彩なジャンルの動画が月額契約で見放題になります。パソコン、スマホ、タブレットなど、さまざまなデバイスで視聴できる点も魅力です。Netflix( https://www.netflix.com/jp/ )は、バラエティやドラマなど、あらゆるジャンルの動画を視聴できるサービスで月額800円(税抜)から。1つのアカウントを複数名でシェアできますので、家族みんなでたっぷり視聴できそうです。



雑誌・本の読み放題

雑誌読み放題サービスは、月額数百円から、ファッションやビジネス系、週刊誌などさまざまな雑誌を読むことができます。タブレット1つで好きな雑誌を読むことができ、雑誌や本の管理が不要となる点もメリットといえるでしょう。NTTドコモが運営するdマガジン( https://magazine.dmkt-sp.jp/ )の場合、毎月の料金も400円(税抜)と、ほぼ雑誌1冊分の価格です。

また、1つのアカウントで複数の端末を登録することもできますので、通勤電車ではスマホでビジネス情報をチェック、帰宅したらパソコンやタブレットで料理本やコミックを読む、という使い分けるのもアリ。



■時代のニーズにフィット



デジタル学習サービス

COVID-19対策で実施された「一斉休校措置」。これをきっかけに注目を集めているのがデジタル学習サービスです。子どもの学習サイトや社会人向け資格取得など、様々なオンラインサービスが登場しています。



株式会社リクルートが運営する「スタディサプリ( https://studysapuri.jp/ )」の小学・中学講座では、小4から高3までの全映像授業を学年問わず利用できます。苦手分野の戻り学習を重視している「すらら( https://surala.jp/home/ )」でも無学年方式が採用されており、ゲーム感覚を取り入れた学習方式など、子どもが集中して取り組める環境を整えています。資格取得の「オンスクjp( https://onsuku.jp/ )」は、資格の専門学校TAC( https://www.tac-school.co.jp/ )を母体にしたオンラインスクールで、月額980円で40講座以上の学習コンテンツが利用可能です。



従来の家庭学習は、参考書や通信教育を利用するスタイルが主流でした。デジタル学習では、テスト形式での習熟度チェックや、学習内容の記録ができるシステムもあります。分野別の理解度を把握することで、独学でも目標設定や弱点強化が効率よくできそうです。自宅にいながら有名講師の授業が視聴できるなど、通塾と同じ内容の勉強が可能となるので、居住地に関係なく学べる点も魅力。受講費のコストパフォーマンスの良さだけでなく、時間も効率的に使えそうですね。



車のサブスクリプションサービス

車のサブスクリプションサービスにも注目です。たとえば個人向けカーリースサービスのナイル株式会社( https://nyle.co.jp/company/about )が運営する「定額カルモくん( https://car-mo.jp/ )」というサービスでは、月額1万円台前半で使える車のリースプランや、リース期間を長くするほど1カ月あたりの料金が安くなるプランが登場しています。



マイカー購入時に必要となる初期費用を抑えることができ、毎月均等の支出で乗り続けることができます。自動車税、自賠責保険料、車検代等の諸費用も含まれているため、車を維持する際にたびたび大きな負担となる支出も抑えることができて安心です。



転勤が多いため必要な時期のみ車を所有したい、保育園の送り迎えがある年度のみ利用したいという場合には、特に活用できるかもしれません。



ブランドバッグのレンタル

「Laxus(ラクサス)( https://laxus.co/ )」は、1カ月6,800円(税別)でシャネルやルイ・ヴィトンなど50以上のブランドのバッグを借りることができるサービスです。入学式・卒業式のシーズンや、冠婚葬祭の時に利用したい、また、ハイブランドのバッグを実際に使ってみてから購入を決めたい、と検討している時などに便利でしょう。



美容院の通い放題

美容室のサブスクリプション「MEZON(メゾン)( https://mezon.jocy.jp/ )」は、400以上の美容室へ月に何度も通えるサービスです。一例として、“平日のシャンプー・スタイリング通い放題”プラス“月4回お好みのケア”を利用する場合は(※)月額3万3,000円(税抜)です。そのほか、シャンプー・ブローのみ利用できるお手頃プランもあります。



(※)「シャンプー・スタイリング通い放題(平日)+月4回ケアプラン」(2020年5月28日現在)



■まとめにかえて



COVID-19感染予防のための「ステイホーム」をきっかけに、これらのサブスクサービスを利用し始めた、という人も多いのではないでしょうか。サブスクを上手に利用することで、月ごとに変動していた支出の金額が一定になります。お金の計画が立てやすくなるという点で、大きなメリットが見いだせそうです。



ただし、あれもこれも・・・と利用を増やしすぎると、家計を圧迫する恐れも。最初の無料利用やお試し期間を使って、ライフスタイルに合うかどうかを検討してみることをおすすめします。利用開始後に不要だと感じたら、ちょっと面倒でも、早めに解約手続きをすることを忘れずに。



【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。



【参考】
「20代・30代・40代の金銭感覚についての意識調査2020( http://www.smbc-cf.com/news/datas/chousa_200312.pdf )」SMBCコンシューマーファイナンス
Netflix( https://www.netflix.com/jp/ )
dマガジン( https://magazine.dmkt-sp.jp/ )
オンスクjp( https://onsuku.jp/ )
スタディサプリ( https://studysapuri.jp/ )
すらら( https://surala.jp/home/ )
Laxus( https://laxus.co/ )
MEZON( https://mezon.jocy.jp/ )
定額カルモくん( https://car-mo.jp/ )



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