■【東京株式市場】 2020年11月12日
■株式市場の振り返り-日経平均株価は1年2カ月ぶり8日続伸、一時マイナス圏に沈む場面も
2020年11月12日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 25,520円(+171円、+0.7%) 8日続伸
- TOPIX 1,726.2(▲2.8、▲0.2%) 8日ぶり反落
- 東証マザーズ株価指数 1,221.4(+17.6、+1.5%) 続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:734、値下がり銘柄数:1,365、変わらず:77
- 値上がり業種数:8、値下がり業種数:25
- 年初来高値更新銘柄数:82、年初来安値更新銘柄数:3
東証1部の出来高は13億4,800万株、売買代金は2兆8,059億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。
新型コロナウイルスワクチン開発の大幅進展を受けたリスクオンモードは続いていますが、株価上昇ピッチが急過ぎることで模様眺めに徹する投資家も少なくなかったようです。
そのような中、日経平均株価は1年2カ月ぶりの8日続伸となりましたが、一時マイナス圏に沈むなど利益確定売りに押される場面も見られました。取引時間中の高値は25,587円(+238円)、安値は25,316円(▲33円)となり、値幅(高値と安値の差)は約271円でした。
なお、TOPIXは後場に入ってマイナス圏に沈み、その後もプラス圏に浮上することなく8日ぶりの反落で引けています。
■東証マザーズ株価指数は続伸、売買代金は30日連続で2,000億円超え
東証マザーズの出来高は1億930万株、売買代金は2,058億円となり、いずれも前日より減少しました。
売買代金は142日連続で1,000億円を超え、30日連続で2,000億円を上回るなど高水準を維持しましたが、個人投資家も積極的な売買を控える傾向が見られています。
ただ、株価指数は終日プラス圏で推移して続伸となり、再び1,200ポイントを固める態勢に入りつつあります。
■任天堂が大幅高で5日ぶりの反発、四半期決算で営業赤字の電通Gが一時暴落
日経平均株価の上昇に寄与した上位3銘柄
- ファーストリテイリング(9983)
- ファナック(6954)
- エムスリー(2413)
日経平均株価を構成する値嵩大型株が総じて買われ、ファーストリテイリング、ダイキン工業(6367)、第一三共(4568)、オリンパス(7733)などが取引時間中に上場来高値を更新し、ファナックやTDK(6762)が年初来高値を更新しました。
また、機械株の一角も物色が続き、SMC(6273)とキーエンス(6861)が上場来高値を更新し、安川電機(6506)とクボタ(6326)などが年初来高値更新となっています。
その他では連日の急落になるなど売られていた任天堂(7974)が5日ぶりに急反発し、「PS5」を発売したソニー(6758)も比較的堅調に推移したことが目を引きました。
日経平均株価の下落に寄与した下位3銘柄
- 電通グループ(4324)
- 塩野義製薬(4507)
- 中外製薬(4519)
新型コロナウイルスワクチン開発の大幅進展を受け10日(火)に買い戻されたばかりの輸送・旅行関連株でしたが、新規感染第3波が本格化したことで早くも軒並み大幅安となりました。
東海旅客鉄道(9022)や日本航空(9201)が▲4%安近い大幅下落となり、エイチ・アイ・エス(9603)も一時▲8%安に迫る急落となりました。
また、第3波で再度の営業時間短縮が現実味を帯び始めたことで、鳥貴族(3193)など居酒屋株や、すかいらーくホールディングス(3197)などファミレス株が大幅安となり、三越伊勢丹ホールディングス(3099)や高島屋(8233)など百貨店株は揃って▲5%安の急落となりました。
さらに、都心オフィスの空室率の上昇を受けて三菱地所(8802)など不動産株が大幅安となっています。
その他では、前日発表した決算で直近四半期の営業赤字が判明した電通グループが一時▲11%安へ迫るまで暴落したことが目を引きました。