あなたは何のために働いていますか。4月から働き始めた新社会人も、そろそろ仕事のつらさを実感してきたのではないでしょうか。



現実的なところでいうと、「お金のために働いている」という回答が一番多いでしょう。お金は、計画的に使いたいところ。しかし、社会人になってからお金を借りることになった方も多くいるようです。



そこで今回は株式会社ビズヒッツ調べ「借金に関する意識調査( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000041309.html )」を参考にし、お金を借りたことがある社会人の実態を明らかにしていきたいと思います。



なお、本調査の対象は、社会人になってからお金を借りた経験がある方500人です。



■お金を借りた理由1位「生活費の工面」



「いつ返済した?」社会人がお金を借りた理由TOP10

社会人ならば給料があるはずですが、どうして借金することになったのでしょうか。

まずは「社会人になってから初めてお金を借りた理由は何ですか?」という質問の回答をみてきましょう。お金を借りた理由ランキングは、以下のとおりです。



1位:生活費の工面(143人)
2位:住宅・車の購入やリフォーム(101人)
3位:買い物(29人)
4位:遊興費・交際費・趣味(26人)
5位:新生活の準備・引っ越し(25人)
6位:ギャンブル(22人)
7位:旅費・交通費(18人)
8位:冠婚葬祭(17人)
同8位:クレジットカードの支払い(17人)
10位:投資のため(16人)



生活費の工面のために借金をした方の意見を聞くと、 「一人暮らしをしていて、家賃が足りなくなった(男性、26歳のとき)」「シングルマザーで失業し、求職活動中で生活費がなかったため(女性、35歳のとき)」という声がありました。



生活が苦しくなってしまった理由としては、失業したり親からの仕送りが止まったりギャンブルにはまって給料を3日で使いきってしまったり、さまざまです。



突然の失業は予測できないかもしれませんが、やはりお金は計画的に使いつつ、もしもの事態に備えて貯金をしておく必要があるといえます。



■24歳までにカードローンや消費者金融から借りた?



「いつ返済した?」社会人がお金を借りた理由TOP10

次に「社会人になって初めてお金を借りた年齢はいくつですか?」という質問もおこなっています。



もっとも多かった回答は「20~24歳」でした。学校を卒業して働き始めたころは、給料が低いため、お金を借りることになってしまった方が多いのでしょう。



「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況( https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/19/01.html )」をみると、高卒の場合は平均初任給が16万7,400円でした。たしかに、毎月16万円だと、一人暮らしでのやりくりは難しいかもしれません。



大卒の場合は21万200円に上がりますが、それでも経済的余裕はあまりないでしょう。可能ならば、学生時代に数ヶ月分の生活費を貯めておきたいところです。



お金を借りる際は、カードローンや消費者金融を利用した方がもっとも多かったです。とくに、カードローンは比較的簡単に借りられるので、手を出しやすいのかもしれません。



■最初に借りたお金の平均金額は約18万円



「いつ返済した?」社会人がお金を借りた理由TOP10

最初に借りた金額を聞いてみると、全体における平均は131万7,092円でした。非常に高くみえますが、実際には借入額50万円以下の方が80.7%を占めます。



全体における平均金額が上がっているのは、住宅や車の購入や不動産投資のために多額の借り入れをした方がいるためです。



ボリュームゾーンである借入額50万円以下の方の平均を計算すると、17万9,650円でした。

平均値がかなり下がりましたが、高卒の初任給に相当する金額ですので、根本的な支出の見直しを図らないといけない状況だといえます。



■返済までに3年以上かかることも



「いつ返済した?」社会人がお金を借りた理由TOP10

しかし、経済感覚を正したり生活のレベルを下げたりするのはなかなか難しいこと。



完済済みの方の平均返済期間は、2年4ヶ月で、借金を返済するまでに3年以上かかった方も少なくありません。



カードローンやキャッシングなど利息がつく借り入れをしている場合、返済期間が長いと返済総額もどんどん増えていってしまうため、借り方や返し方には注意が必要です。



■おわりに



社会人になってからお金を借りた方に調査した結果から、少ない初任給でもやりくりをきちんとする大切さがみえてきました。



利息がつく借り入れをしている場合、毎月利息を支払うだけで精一杯になってしまい、元金を返せていないという状況にもなり得るのが怖いところ。



学生のころから、金銭感覚を鍛えておく必要がありそうです。



参考資料

  • 「借金に関する意識調査( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000041309.html )」株式会社ビズヒッツ
  • 「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1学歴別にみた初任給( https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/19/01.html )」厚生労働省