シクラメンといえば、室内で楽しむ冬の鉢花というイメージがありませんか?
近年では屋外で気軽に楽しめる庭植え用のシクラメン「ガーデンシクラメン」もポピュラーな存在になっています。
今回は冬におすすめの花「ガーデンシクラメン」の寄せ植えの作り方と相性のよい植物について紹介します。
■冬におすすめ「ガーデンシクラメン」寄せ植えの作り方

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Tisha Razumovsky/Shutterestock
- サクラソウ科シクラメン属
- 多年草
- 原産地:北アフリカから中近東、ヨーロッパの地中海沿岸地域
- 参考価格:参考価格:200~400円前後(ポット苗)、4000~6000円前後(ギフト用5号鉢)
ガーデンシクラメンは室内で楽しむ鉢花のシクラメンを、屋外でも楽しめるよう品種改良したものです。鮮やかな色あいに小ぶりな花がかわいらしく寄せ植えにも人気です。
ガーデンシクラメンの寄せ植えはコツを押さえれば簡単です。自由な発想で楽しんで作りましょう。
■鉢選び
どんな鉢でもガーデンシクラメンの寄せ植えは作れますが、初心者の場合は浅めの鉢をおすすめします。
ガーデンシクラメンは乾燥気味を好む性質なので、土が乾きやすい浅い鉢のほうが失敗が減ります。
■準備するもの
それでは、実際に寄せ植えを作ってみます。鉢を用意したら、下記を準備しましょう。
- 鉢
- 鉢底ネット
- 鉢底石(ネットに入っていると便利)
- 培養土(園芸用の土)
- ガーデンシクラメンの苗
- 一緒に寄せ植えする草花の苗
他にも土入れや新聞紙、ガーデン手袋などがあると、作業がしやすく後片付けもラクですよ。
■寄せ植えの作り方、手順

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カゴで作られた寄せ植えもオシャレ(Natalia Greeske/Shutterstock)
【1】ガーデンシクラメンや草花の苗をポットのまま鉢に置いて、苗の高さや向きの構図など、バランスを見ながら寄せ植えの配置を決めます。
鉢の中央に背の高い植物を置き、周りに背の低い草花や垂れ下がるものを配置するとおしゃれです。日の当たり具合を考えて、鉢を正面から見た時も意識してみましょう。
【2】配置を決めたら一旦苗を鉢から出します。デザインは覚えておきましょう。
鉢底ネットを敷き、鉢底石を高さ2~3センチほど入れましょう。排水性を高め根の張りを良くするので、鉢底石は必ず入れます。
【3】培養土を鉢底石が隠れるくらいまで入れましょう。元肥が入っている培養土を使うと手軽です。培養土に肥料が入っていない場合は、この段階で緩効性肥料を決められた量だけ混ぜ込みます。
【4】ガーデンシクラメンなど草花の苗をポットから抜き取り、用土を入れながら植えこみます。土入れなどがあると作業がしやすく便利です。
ガーデンシクラメンは、根鉢の肩が表土から少し出るように植えてください。他の草花で根がびっしり張っている場合、根鉢を崩して植え付けます。
【5】ウォータースペースが上から2~3センチほど確保できるまで、土を入れていきます。
【6】苗を配置して植え付けたら、最後に全体のバランスを確認します。
苗と苗の隙間が無いかもよくチェックして下さい。ガーデンシクラメンの苗の肩が地表から出ているかも、この段階でしっかり確認しましょう。苗同士の間などに隙間があったら用土を足してあげます。
寄せ植えが完成したら、たっぷりと水をあげましょう。そうすることで根と土を密着させます。株もとにそっと水やりをするようにして下さい。
苗の根が落ち着くまでの2~3週間は、湿度や温度など急激な変化を与えないようにするのが健康な生育の秘訣。肥料も、根が落ち着いてからあげましょう。
■寄せ植えにピッタリ!相性のよいオススメ植物3選
ガーデンシクラメンと似た性質の植物を選べば寄せ植えも管理がしやすく、長持ちします。
■キンギョソウ

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キンギョソウ(Old Man Stocker/Shutterstock.com)
- オオバコ科キンギョソウ属
- 一年草(本来は多年草)
- 原産地:北アフリカ地中海沿岸、南ヨーロッパ
- 参考価格:200~300円前後(ポット苗)
キンギョソウは別名スナップドラゴンと呼ばれる、独特の花形がかわいいカラフルな花です。
本来の開花期は春ですが、最近は品種改良が進み周年で花を楽しむことができます。耐寒性も比較的強く、極寒地方以外では冬も育てることができます。
多湿に弱く乾燥気味の環境を好むのでガーデンシクラメンとの相性は抜群です。
■アイビー(ヘデラ)

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アイビー(Maritxu/Shutterstock.com)
- ウコギ科 / キヅタ属
- つる性植物
- 原産地:北アフリカ、ヨーロッパ、アジア
- 参考価格:200~400円前後(ポット苗)
アイビーは非常に強健な性質のつる性植物です。季節や環境を問わず、強い生命力で新しい環境にもなじみやすいのが特徴です。
上に伸びず垂れ下がるように生育するので、ガーデンシクラメンの高さともバランスがとりやすいので、寄せ植えをおしゃれにしてくれます。
葉の大きさも色々で、斑入りやフリルになったものなど様々な品種があります。好みのアイビーを選んで植えてみてくださいね。
■プラチーナ(カロケファロス)

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プラチーナ(Scisetti Alfio/Shutterstock)
- キク科カロケファロス属
- 常緑低木
- 原産地:オーストラリア
- 参考価格:400~700円前後(3号ポット苗)
明るい銀色の枝が美しいプラチーナ。きらきら光るシルバーが冬らしく、シクラメンの色あいにもよく似合うので寄せ植えのアクセントになってくれます。
乾燥に強く過湿に弱いので、ガーデンシクラメンとも相性の良い植物です。
■まとめにかえて
ガーデンシクラメンは白や赤、ピンクなどかわいらしい色が揃っています。ヘデラやプラチーナと組み合わせると、花の色が違うだけで、異なった雰囲気の寄せ植えを作ることができます。
キンギョソウを組み合わせると豪華で華やかな寄せ植えになるでしょう。
寄せ植えは同じ様な性質を持つ植物同士なら、育てやすく長く花を楽しむことができます。ぜひ挑戦してみてください。
■参考資料
みんなの趣味の園芸「育て方がわかる植物図鑑・花図鑑(1364種)」( https://www.shuminoengei.jp/?m=pc&a=page_p_top )NHK出版