何気なく使っている言葉も、実は「方言」だということは結構ありますよね。
NHKの朝ドラ「カムカムエヴリバディ」で出てくる「回転焼き」をめぐって、その言い回しが話題となりました。
関東で「今川焼き」と呼ばれるお菓子は、関西では「回転焼き」と言うのがメジャーです。
同じように関西と関東では、イントネーションに限らず「言葉」自体が異なる物が多く存在します。
さっそく見ていきましょう。
■「それどういう意味?」関西以外では通じない言葉
関西ではメジャーなのに、全国ではあまり使われていない言葉を集めてみました。
あるあるネタとして有名なものもありますが、いくつ意味がわかるでしょうか?
関西の方は、「標準語なら何と言うのか?」と変換してみてくださいね。
■問題
- カッター
- さぶいぼ
- (例:ラーメンが)からい
- かしわ
- げら
- モータープール
- ナイロン袋
- 上靴
- えらい
- 押しピン
- ほかす
- なおす
- 行きしな、帰りしな
- 食べさし、飲みさし
何となく意味が想像できるものから、全く聞き慣れない言葉があるかもしれません。
関西の方は、逆に関東で何というのか思いつかない言葉もありませんか?
■答え合わせ
- カッター→ワイシャツ
- さぶいぼ→鳥肌
- (例:ラーメンが)からい→しょっぱい
- かしわ→鶏肉
- げら→笑い上戸
- モータープール→駐車場
- ナイロン袋→ビニール袋、レジ袋
- 上靴→上履き
- えらい→疲れた
- 押しピン→画鋲
- ほかす→捨てる
- なおす→片付ける
- 行きしな、帰りしな→行く途中で、帰る途中で
- 食べさし、飲みさし→食べかけの、飲みかけの
いかがでしょうか。
関西弁とひとくくりにしても、地域によっては使わない言葉もあります。
逆に、関東では使わなくても他の地域ではメジャーである言葉も存在します。
いずれにしても知らずに使っていると、相手の顔に「ハテナ」が浮かんでしまうかもしれませんね。
筆者は関東の友達と話しているときに、「あの俳優さんシュッとしていて好き」と伝えたところ、全く通じないことがありました。
「シュッとしている」は「かっこいい」という褒め言葉なのですが、関東ではどのように表現するのかいまだに謎のままです。
■関東では理解できない?モノや動物にも敬語
関西では、食べるアメのことを「アメちゃん」と呼びます。「モノにも敬称をつけるの?」と思われがちな、関西独自の文化かもしれません。
また関西では敬語として「~しはる」を多用します。
「◯◯さんがサッカーをしはる」などで使いますが、実はこれを犬や猫にも使うことがあります。
「ポチが寝てはるわ」
「タマがご飯を欲しがってはるわ」
関西では一般的な言い回しですが、動物にも敬語を使うことに関東では驚かれるようです。
■関西と関東では文化も違う
言葉だけでなく、文化の違いに驚くことも多いもの。
例えばエスカレーターで並ぶ位置が違うのは有名ですよね。
関東では左側、関西では右側で並ぶのが一般的のようです。ただし筆者の感覚では、「関西では前の人に合わせて並ぶ」が多い印象です。
他にも関西人が驚く代表格が、「東京での行列」。東京の名店は、いろんな所で行列を作っています。
関西にはせっかちな人が多いため、「並ぶなら他のお店にしよう」という選択になることが多く、東京での行列には驚いてしまうのです。
また全国の人が関西の方言を「関西弁」というように、関西人は標準語のことを「東京弁」と表現します。こちらも文化の違いでしょうか。
東京にも「標準語」ではない方言が存在するようですが、「関西弁とは違う」というニュアンスで「東京弁」を用います。
■まとめ
関西と関東での「言葉の違い」や「文化の違い」をまとめてみました。
実際には住んでいる地域や性格などで、違うと感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、方言が地域によって異なるのも事実です。
最近では「親の家を継ぐ」という感覚は薄れ、自由な土地に暮らす人も増えました。田舎への移住なども注目を浴びていますね。
生まれ育った土地と違う場所で暮らすとき、あるいは違う場所から来られた方と交流するとき、思わぬ言葉の違いに触れるかもしれません。
筆者は全国の方言が好きなので、方言に触れると嬉しくなります。みなさんの周りでは、どのような方言あるあるが見つかるでしょうか。
■参考資料
- NHK「NHK連続テレビ小説 カムカムエヴリバディ」( https://www.nhk.or.jp/comecome/ )