梅雨に満開の時期を迎えるアジサイ。さわやかな花色は、梅雨のジメジメした空気を晴れやかにしてくれます。
新緑の季節に鉢植えで出回ることも多いアジサイは、庭木としてだけでなく鉢植えでも楽しむことができます。
そこで今回は、鉢植えのアジサイを室内で育てる方法やコツ、美しく咲くオススメの品種を紹介します。
■室内で育てられる!鉢植えアジサイ

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日本を原産地とするアジサイは、昔から庭木として親しまれてきました。美しいアジサイを室内でも育てたいという願いに応え、品種改良で登場したのが室内向きのアジサイ。
屋外の強い光は必要とせず、コンパクトに生長するので室内栽培にピッタリ。「秋アジサイ」というネーミングで知られるアジサイもその一種です。
室内向きの品種を選べば、部屋の中でもアジサイのしっとりした雰囲気を楽しめます。
■鉢植えアジサイ、室内で育てる方法

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■置き場所
室内で育てられる品種は耐陰性があり、強い直射日光を嫌います。室内の窓辺のように適度な光が入る場所が最適です。
冷涼な気温を好むので夏の間は冷房していても大丈夫。ただし冷たい風が直接当たらないようにしましょう。冬は寒さに当てた方がよいので、暖房をつけていない部屋がオススメです。
■水やり
水やりの頻度は少なくなりますが、水切れしないように管理するのが大切。土の表面が乾いていたら鉢底から染み出るまでたっぷり水を与えます。過湿になると根腐れを起こす可能性があります。鉢皿に溜まった水は捨てましょう。
■肥料
肥料は与えなくても育ちますが、花が咲き終わった後にお礼肥と、冬に寒肥を施しておくと、翌年の花付きがよくなります。ブルー系、ピンク系など花色に合わせた市販の肥料もあり、色彩の調整ができて便利です。
■剪定
花が咲き終わって枝から新芽が出てきたら剪定のタイミング。剪定が遅れると花芽が育たず、翌年の花数が期待できません。枝を長く伸ばしたくない場合は、低い位置で新芽が出ている節の上で剪定しておくとよいでしょう。
■植え替え

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株が生長して鉢が窮屈そうであれば、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。植え替えは開花後から7月頃までにおこないます。
植え替えは株にストレスを与えるので、同時に枝を剪定して株を身軽にしておくのがポイント。
■室内で育てられるアジサイ!オススメ品種6選
■西安(シーアン)
秋色アジサイの代表格とされる西安。名前は中国風ですが、北アメリカ原産のアジサイです。
グリーンから紫、ピンクと次々に変わる花色を楽しめるのが魅力。
初夏から秋まで長い期間咲き続けます。花が大きく豪華で、ひと鉢あるだけでも存在感はバツグンです。
■星あつめ
星あつめは花弁がとがり、夜空に輝く星のように見えるアジサイ。花が一度に色付かず、タイミングをずらしながらひと花ひと花色付くのが特徴です。
花房は小ぶりで花付きもよく、背丈が低くコンパクトにまとまります。
■墨田の花火

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パッと開いた大輪の花火に似ている墨田の花火。中央の小さな花の回りに八重咲きの花が咲き広がります。さわやかな花色が梅雨の室内を、明るく清々しい雰囲気にしてくれるでしょう。
■ひな祭り
ひな祭りは3月に開花するように開発された早咲き品種。白い花弁に濃いピンクやブルーの縁取りが入り、花弁がくっきりと浮き出て見えます。
花弁のグラデーションがキレイで、満開になるとボリュームが出て華やかです。
■フェアリーラブ
深みのあるシックなブルーが魅力のフェアリーラブ。咲き進むにつれてブルーが濃くなり、落ち着いた雰囲気で大人っぽいアジサイです。しなやかな細い枝が、花の重さでしなる様子も趣があります。
■プリンセスシャーロット
プリンセスシャーロットの魅力は花弁のグラデーションの美しさ。中央に近づくにつれて色合いが濃くなります。
枝が長く伸びずにコンパクトにまとまるので、鉢植えにして室内に飾るのにピッタリです。
■まとめにかえて

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地植えにするだけではなく、鉢植えでも楽しめるアジサイ。上手に育てると、室内でもキレイな花を咲かせます。
シトシトと長雨が続く梅雨は日本では避けては通れない季節。