株式投資をする上で、配当金や株主優待を目当てに買う株を考える人もいらっしゃるのではないでしょうか。



確かに、実際にお金が振り込まれたり、優待ギフトが送られてきたりすると、リターンを実感しやすいです。



しかし、株式投資には「株価の値上がり・値下がり」もリターンに大きく影響を与えます。



今回はオリックス(8591)について、「1年前に買った人の、本当の利益額」を見ていきたいと思います。



それではまず、配当金について見ていきましょう。



■1. オリックスの配当金のリターンはいくらか



オリックスの株式を2021年5月17日の終値(1,828円)で買い、持ち続けたとすると、2022年3月期の中間配当と期末配当の計2回受け取ることができます。



なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。



【オリックス】株価変動・株主優待・配当金をトータルした、株主の「本当のリターン」とは

出所:オリックス株式会社 配当方針・配当状況



オリックスは2022年3月期の中間配当は39円、期末配当は46.6円を出しています。



そのため、100株ベースの配当金のリターンは8,560円でした。



■2. オリックスの株主優待のリターンはいくらか



オリックスは、毎年3月31日と9月30日現在の株主名簿に記載のある株主に下記の優待を提供しています。



■2.1 株主カードによる優待(3月・9月)



宿泊・食事・野球観戦・水族館など、オリックスグループ提供の各種サービスが優待価格で利用可能



■2.2 ふるさと優待(3月のみ)



※オリックス取引先の取扱商品が掲載されたカタログギフト



  • 100株以上・3年以上継続保有:Aコースカタログより1点(Bコースよりワンランク上)
  • 100株未満・3年未満保有:Bコースカタログより1点

優待価格でのサービス利用やカタログギフトの提供といった内容であるため、明確な金額は定まらないですが、ここでは100株を保有しているためBコースカタログを選択できます。



経済価値は暫定的に1回の優待あたり3,000円とします。



そのため、今回の検証での優待のリターンは3,000円となります。



なお、2022年5月11日付「株主優待制度の廃止に関するお知らせ」と題するリリースより、2024年3月をもって株主優待制度の廃止が発表されています。



■3. オリックスの株価変動・株主優待・配当金を含めたトータル・リターンはいくらか



2021年5月17日の終値は1,828円で、2022年5月16日の終値は2,253.5円でした。



100株ベースの株価変動によるリターンは+42,550円でした。



配当金が8,560円、優待のリターンが3,000円ですので、トータル・リターンは+54,110円、+29.6%となりました。



■4. まとめにかえて



オリックスの株式のリターンはたくさん選べる優待や配当金により+29.6%となり、プラスとなりました。



どのように感じられたでしょうか。



株価や配当金の動向、優待の内容など、今後も注目です。



■参考資料



  • オリックス株式会社 投資家情報( https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/?msclkid=85bb738aa8ec11ec8a309fed2cdaaead )
  • オリックス株式会社 配当方針・配当状況( https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/stock/dividend.html )
  • オリックス株式会社 株主優待について( https://www.orix.co.jp/grp/company/ir/individual/investment/index.html )