今日のレンジ予測
[本日のドル/円]↑上値メドは111.35円↓下値メドは109.15円ショッピングの新潮流は「ブランド志向よりも価格志向」。リアルサイトに依存しない
世界の株式市場がコロナ感染流行による最安値を記録してから1年が経ちました。その後世界の株式は75%上昇し、現在ではコロナ前のピークから約2割も上回っています。
今年に入ってからの株式市場は、米長期金利の急上昇や欧州でのコロナ感染第3波への懸念から神経質な取引が行われてきましたが、財政政策と金融政策の両エンジンがさらに一段の上昇余地を生み出す可能性があります。この日の米国株式市場でダウ平均株価は続伸し、史上最高値を更新しました。
週明け5日(月曜)のドル/円は円高。110.63円からスタートして、高値は、東京時間午前につけた前営業日に並ぶ110.75円。111円台をいったんあきらめ下値を探りに出かけたドル/円は、NY時間に安値109.95円をつける。ただ、その後は110円台に戻して終値は110.18円。
円安あきらめムードは、2日(先週金曜日)から少し漂っていて、3月25日から6営業日連続で切り上がっていた安値の記録も止まっています。イースターで欧州市場が連休のせいなのか、それともこれから円高が強まるのか。重要指標が数多く出番を待つ今週は、ドル/円に動きを期待します。
今日の注目は、東京時間午後のRBA(豪準備銀行)政策金利発表。豪ドルのポイントは?次ページをご覧ください!

主要指標 終値

今日の一言
やらないことを決める。それが経営だ - スティーブ・ジョブズ
Let’s get Physical
豪ドルといえば、世界の景気動向に特に敏感な「リスクオン通貨」の代表です。米国株との相関関係も強い。コロナワクチン接種拡大と共に世界経済活性化の機運が高まるなか、オーストラリアの輸出産品である鉄鉱石など資源価格が上昇。
RBAは、本日(5日)の会合で、政策金利を0.1%に据え置く方針。政策金利は当面の間「変更しない」と表明しています。国内雇用市場が回復するまで、そしてインフレ率が目標レンジ内に定着するまでは、緩和政策を継続する必要があるとRBAは考えています。
ところが、先月発表されたオーストラリアの雇用統計は、 失業率が6.3%から5.8%に大幅に下がっただけではなく、その内容もパートタイムが減りフルタイム従業員が増えるなど、「雇用回復は遅れ気味」としたRBA(豪準備銀行)が判断修正を迫られるような良好な内容。
政策金利は当面「変更なし」だとしても、次にRBAが行動するときは、利下げではなく「利上げ」。マーケットはそう考え始めています。RBAの利下げサイクルが終了したとするなら、金融政策的にはFRBよりも強気(金利面では米国より有利)との見方が、豪ドルにマネーが集まる理由になっています。RBAが豪ドル高について警戒コメントを発していないことも安心感。
ただ、オーストラリアと中国との貿易、政治関係が悪化していることは懸念材料。アラスカサミットでは米国と中国の対立が改めて浮き彫りになりました。オーストラリアは米国のように中国に対抗する力を持っていません。

今日の注目通貨
豪ドル/円:4月のレンジ予想:↑87.31円 ↓80.51円
豪ドル/円の今年のこれまでの高値は85.45円(今月の第1レジスタンスは85.61円)。その上の重要な高値となると、2018年2月の88円、そして2018年高値の89円になります。豪ドル/円は先月6.60円の値幅があったので、上昇モメンタムを維持できるなら、89円台も不可能ではありません。
豪ドル安方向は、80円に注目します。ここが割れたら今年2月の安値79.50円、1月の78.85円。上に掲げたレンジ予想をどちらかの方向にブレークした時が、トレンド発生のサインになりそうです。
4月の豪ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は83.91円。83.91円より上ならば豪ドル買い優勢、83.91円より下ならば豪ドル売り優勢。
89.09円 : 2018年 高値 LAST
88.61円 : 第4レジスタンス(HBO)
88.12円 : 2018年 02月 高値
87.31円 : 第3レジスタンス
86.01円 : 第2レジスタンス
85.61円 : 第1レジスタンス
85.45円 : 2021年 高値
83.91円 : ピボット
82.21円 : 第1サポート
82.05円 : 2021年 03月 安値
81.81円 : 第2サポート
80.51円 : 第3サポート
79.54円 : 2021年 安値
79.21円 : 第4サポート(LBO)

(荒地 潤)