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著者の窪田真之が解説しています。
「 ウクライナ危機で急落した日経平均。その原因は〇〇〇!次の展開はどうなる? 」
米インフレ&ウクライナ・ショックで日経平均急落、売っているのは外国人
昨年10月から米インフレ・ショック【注1】で下げてきた世界の株式市場に、ウクライナ・ショック【注2】が追い打ちをかけた形となり、3月から世界株安が加速しています。
【注1】米インフレ・ショック
米インフレ率(CPI総合指数前年比)が7.9%(2月時点)と、1970年代のオイルショック以来の高水準となったことを受けて、FRB(米連邦準備制度理事会)が金融引き締めを急いでいます。金融緩和で押し上げられてきた世界の株式市場はFRBのタカ派転換を嫌気して下落しています。
【注2】ウクライナ・ショック
2月24日ロシアがウクライナに侵攻を開始したことが、世界の株安を加速させました。米欧日本などがロシアに経済制裁を実施。制裁を受けるロシア経済だけでなく、制裁する側の欧州・日本などにもダメージが大きくなりつつあります。ロシアの主要輸出品である原油・ガス・穀物の供給不安から市況が高騰、インフレをさらに加速する懸念が高まっています。米欧日本のロシア事業停止・撤退の発表が続いていますが、それがロシアで事業を行ってきた企業にとって巨額の損失につながるリスクも出ています。
ナスダック総合、S&P500、日経平均とDAX指数の動き比較:2019年末~2022年3月14日
今日は、ウクライナ危機で日本株を急落させた外国人の売買について分析します。
外国人が売れば下がり、買えば上がる日本株:短期的には「コバンザメ戦法」が有効
いつも本コラムでお伝えしている通り、過去30年、日本株を動かしているのは外国人です。外国人が買い越した月は日経平均株価が上昇、売り越した月は日経平均が下落する傾向が、30年以上続いています。外国人は、買うときは上値を追って買い、売るときは下値を叩いて売る傾向があるので、短期的な日経平均の動きはほとんど外国人によって決まります。
日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額):2021年1月4日~2022年3月15日(外国人売買動向は3月4日まで)
米インフレ&ウクライナ・ショックで日経平均を急落させたのも外国人でした。その前、昨年9月14日に高値3万670円をつけたときの買い主体も外国人です。短期的には、外国人の動きに逆らっても何もいいことはありません。外国人の動きについていけば、相場の方向性について大きな間違いをしないですみます。私がファンドマネージャーだったとき、外国人にぴったりくっついていく戦略を「コバンザメ戦法」と呼んでいました。短期トレードではきわめて有効な戦略でした。
ただし、いつまでも外国人についていくとロクなことはありません。日経平均の天井で買うのも、大底で売るのも外国人だからです。2021年の動きもそうです。9月14日に高値をつけたとき、外国人といっしょに買っていたら、その後の下げで損失をこうむっていたと思います。
外国人の売買にはある程度ついていくべきですが、どこかで外国人の売買と逆の動きをする必要があります。日経平均が大底に近づいていると思ったら、外国人といっしょに売るのをやめなければなりません。
外国人投機筋は2020年、日本株のトレードで大損している
外国人投資家が買うと上がり、売ると下がるので、日本株のトレードについて日本のメディアでは「外国人が上手く、日本人は下手」とコメントする傾向があります。確かに、短期的な日経平均の変動だけ見ていれば、そのように見えます。
ただし、より長い目で見ると、外国人投資家は必ずしもうまくトレードしていません。2020年についていえば、外国人投機筋は日本株のトレードで大損しています。
まず、2020年の日経平均と外国人売買をご覧ください。
日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と日経平均先物の合計):2020年1月6日~12月30日
コロナショックで2月に日本株を暴落させたのは、外国人の売りでした。外国人の売りに対抗して巨額の買いを入れたのは日本銀行でした。個人投資家も買いました。日経平均は3月半ば以降、急反発したので、売りは失敗・買いは成功だったことになります。
夏場にかけて、日経平均は上下とも動きにくくなる局面がありましたが、11月から再び急騰しました。この急騰を演出したのは外国人です。
外国人買いは当分期待できない
日本株は割安で長期投資で良い買い場となっていると思いますが、短期的な下値不安はまだ払しょくできません。米利上げ、ウクライナ・ショックが続く中で、しばらく外国人投資家の売りが続く可能性があるからです。
ただし、私は外国人の売りについていっしょに売っていくのは、そろそろやめた方が良いと判断しています。米インフレもウクライナ危機も短期的に解決のメドがたちません。それでも、ここまで割安になった日本株をさらに売り続けるのは、得策だとは思えません。いつになるかまったく分かりませんが、ウクライナ停戦の期待が出る、あるいは米インフレが鎮静化に向かう見通しになるなど、事態が少しでも好転する兆(きざ)しが出れば、外国人が買い越しに転じ、日経平均が急反発する可能性もあるからです。
もちろん、私の考えが間違っていることもあり得ます。米インフレ&ウクライナ危機がさらに深刻になり、世界不況を招くならば、世界株安はさらに続くことになります。危機がどう変化していくか、予断をもたずウォッチしていく必要があります。
長期的には買い場と判断している日本株ですが、短期的にさらに下がる可能性も残っています。リスク管理しながら、時間分散しながら買い増ししていくことが、長期の資産形成に寄与すると判断しています。
▼著者おすすめのバックナンバー
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2022年3月10日: 原油急騰でゲームチェンジ。日本企業の省エネ・環境技術に再脚光
(窪田 真之)

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