毎日仕事に家事に育児に追われていると、時間とお金はあっという間に消えていきます。貯蓄しなきゃと思っても、なかなか実行できない、考える時間がない、という方も多いのではないでしょうか。
「モノを手放す」ことで生まれる効用
我が家は6人の子どもたちがいるので、うっかりするとおもちゃ、服、学用品、子どもの作品…と、あっという間に家の中がモノで溢れかえります。皆さんのご家庭でも生活雑貨やキッチン雑貨など、いつか使うかもととっておいているモノや、買ったことを忘れて眠っているモノがあるのではないでしょうか。
モノが多いと管理するのに時間と労力を奪われます。片づけや掃除にかかる時間、「これ、どこにしまったっけ?」と探す手間が増えます。必要なものが見つからず、結局同じものを買ってしまえば、出費も増えてしまいます。そして、増えすぎたモノを収納するために収納グッズを買い、モノのためにモノを増やしてしまう悪循環に陥ります。
また、モノが多いと精神的な負担も大きくなります。散らかった部屋を見ると、それだけで疲れてしまいます。本当に大切にしたいものが何なのか、家計の中で本当に必要なお金が何なのか、といった本質が見えにくくなってしまいます。
我が家ではモノに手間や時間、お金を奪われないために、「手放す」ことを習慣にしています。衣替えのときにはサイズアウトした服だけでなく、子どもが気に入らず着てくれない服も、もったいないからと取っておかずにすぐにフリマアプリやバザー、おさがりで譲るようにしています。
学用品は終業式ごとに見直します。
モノが減ると本当に必要なものだけが手元に残るため、家の中がスッキリするだけでなく無駄な出費を減らすことができます。さらに、モノの管理に費やしていた時間と労力を、家族との時間や、お金のことを考える時間に充てられるようになります。モノを手放すことで、空間と時間にゆとりが生まれ、家計にもゆとりが生まれるのですね。
「固定費を手放す」と確実に貯蓄ができる
モノだけでなく、無駄な出費も手放しましょう。支出を減らそうと思うと多くの方が食費や日用品などのやりくりできる流動費に目がいきがちですが、無駄な出費は固定費の中に潜んでいます。固定費は、一度契約すると毎月自動的に引き落とされてしまうため、なかなか見直す機会がありません。知らない間に垂れ流し状態になってしまうのです。
ぜひ今一度、通帳やクレジットカードの明細をひとつずつ確認してみてください。
昔契約したけれど、ほとんど見ていない動画配信サービスなどはありませんか? 月に数百円でも、年間では数千円、月日がたつと数万円の無駄になります。
割高なスマホ料金はプラン変更やキャリアの乗り換えによって、簡単に数千円から数万円を節約できます。
無駄に払い続けている固定費を手放すことで確実に貯蓄を増やすことができます。
「常識を手放す」ことで生まれる幸せ
もう一つ、一番お伝えしたいのが「常識を手放す」ことです。
「みんなやっているから、うちもやらせてあげないと」「みんな持っているから、うちも買うべき」など、知らず知らずのうちに「常識」に縛られて、自分にとって本当の幸せではないものにお金や時間を使い、ストレスを感じて生きているということがあるのではないでしょうか。
例えば、我が家は車もマイホームも持っていません。自転車であれば駐車場代もかからずドアツードアで目的地まで移動できますし、賃貸でライフステージの変化に合わせた住まいを選ぶことができています。
また、家事は毎日完璧にこなすという常識も手放しました。我が家では洗濯物は全て洗濯乾燥機で終わらせます。下着やタオル、子供服は畳みません。家事を減らした分の時間や心の余裕が、結果的に家族の笑顔や、無駄なストレスによる衝動買いを防ぐことにつながっています。
本当に大切なのは「我が家にとっての最適解」を見つけること。こうあるべきという常識を手放し、我が家にとっての幸せを優先する勇気を持つことで、無駄な支出をすることなく、幸せな人生を送ることができるのではないでしょうか。
まとめ
不要なモノを手放すことで空間と時間にゆとりが生まれ、結果的に家計にもゆとりが生まれます。無駄な固定費を手放すことで確実に貯蓄を増やすことができます。こうあるべきという常識を手放すことで、自分たちにとって幸せな暮らしを見つけることができます。
皆さんも、ぜひ一度、身の回りの不要なモノや無駄に支払っていた固定費、こうあるべきという常識や完璧主義を手放してみてはいかがでしょうか。きっと、本当に大切なものに囲まれた豊かな暮らしができるはずです。
(橋本 絵美)