JR渋谷駅の山手線ホームに直結している玉川改札が閉鎖へ。この改札の名前は、東急玉川線が渋谷駅を発着していたときの名残でした。
JR渋谷駅の玉川改札が、2020年9月25日(金)の営業終了後に閉鎖されます。
JR渋谷駅の玉川改札(2020年9月、乗りものニュース編集部撮影)。
玉川改札は山手線外回り(1番線)のホームに直結しており、階段を昇り降りすることなく、改札からそのまま進むだけで目の前の山手線に乗ることができました。逆に改札からは、直結する東急百貨店東横店西館(旧・玉電ビル)はもちろん、京王井の頭線のホームや複合商業施設「渋谷マークシティ」方面へ向かう際に便利でした。
改札の「玉川」の名前は、渋谷を発着していた東急玉川線(通称・玉電)の名残です。渋谷~二子玉川(二子玉川園)間を走る玉電は、渋谷では当時玉電ビルの2階を発着の場所としていました。この玉電乗り場の前にあった国鉄(現・JR)の改札が「玉川改札」です。
玉川改札の閉鎖後、渋谷駅では通路の新設と切り替えを予定玉電は1969(昭和44)年に廃止され、現在は後身の東急田園都市線が地下3階を発着しています。一方、玉川改札は改称されることなく、半世紀たった現在まで玉電の記憶を伝える存在でしたが、今回ついに閉鎖を迎えることとなりました。
渋谷駅周辺では再開発が進んでおり、2020年3月には東急東横店が閉店。今回は玉川改札とともに、東急東横店西館の建物内通路も閉鎖される予定です。
玉川改札閉鎖後の翌26日(土)初電からは、西口連絡通路(仮称)と、複合施設「渋谷フクラス」までを結ぶ「渋谷フクラス接続デッキ」が誕生します。デッキの開設により、渋谷駅と渋谷フクラスが地上2階の高さで接続。さらに渋谷フクラス経由で国道246号をまたぐ渋谷駅西口歩道橋ともつながり、桜丘町方面へのアクセスも向上します。