新型コロナ禍、国内の航空会社で広まっている「遊覧チャータ―便」。LCCであるジェットスター・ジャパンはどういったものなのでしょうか。

実際に搭乗したところ、他社とは異なる工夫が凝らされていました。

現役機長が同乗 まさかのガイド役!

 LCC(格安航空会社)のジェットスター・ジャパンが、2020年12月12日(土)、成田発着の遊覧チャーター(貸し切り)便の運航を実施しました。

 新型コロナウイルス感染拡大下、国内航空会社で広まっているのが、目的地への移動ではなく飛行機に乗ることを目的とした同一空港発着のチャーターフライトです。では、LCCのジェットスターが提供する「遊覧チャーター」はどのようなものなのでしょうか。実際に搭乗しました。

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ジェットスター・ジャパンの「遊覧チャーター便」GK1003便の機窓から。スタッフが出発を見送る(2020年12月12日、乗りものニュース編集部撮影)。

 今回のチャーターフライトは、京成電鉄などを傘下に持つ京成グループと、ジェットスター・ジャパンなどが共同実施したイベント「のりもの好き集まれ!ナリタののりもの大満喫ツアー」の一環として実施されたもの。ツアーのメインイベントです。

 先述のとおり、多くの航空会社で遊覧チャーターが実施されていますが、多くは就航地をテーマとした機内食を提供したり、搭乗ゲートや記念品に工夫を凝らしたりなど、いわゆる「旅行」に主眼を置いている傾向があります。対し、同社のチャーターフライトは、飛行機や航空会社について知ることができる工夫が多く組みこまれているという特徴があります。

 今回のチャーターフライトで、ガイド役として乗客への案内を実施するのは、同社の現役の機長です。

機長は機体最前方などで「パイロットがこのシーンでどのようなことを考えて操縦をしているのか」をリアルタイム解説。飛行機に関するクイズなども出題されました。

上空ではCA気分 降機時にも計らいが…

 現役の機長のガイドのもと運航される、成田発成田着のジェットスター・ジャパンの遊覧チャーター便。飛行時間は2時間弱です。成田空港を出発し、同空港を上空から見下ろすルートをとったのち、富士山上空で旋回。夕日バックの富士山を観賞し、三宅島上空などを通って成田空港に戻りました。

 ベルトサインが消えた機内で実施されたのは、CA(客室乗務員)による業務内容の紹介です。「実はCAは1日に最大4便乗務することもあります」(同社CA)。このほか、普段CAが行う機内アナウンスを、抽選で選ばれた5人が行うなど、レアな体験も実施されました。

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ジェットスター・ジャパンの「遊覧チャーター便」GK1003便の機内ガイドを務めた機長(2020年12月12日、乗りものニュース編集部撮影)。

 チャーター便は17時過ぎに成田空港に到着しましたが、降機時にもレアな仕掛けが。普段は閉じられているコックピットが、この日は到着後に開放され、乗客はそのなかを見ることができました。

実際に同便を操縦したパイロットも、コックピットで乗客からの記念撮影に応じています。

 この日のチャーター便には100人が搭乗。同便を担当したCAも「お客様が全員レジャー目的で来られているということもあり、私たちも楽しむことができました。またこのような企画があれば、是非参加したいです」と話しました。

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