年末年始はクルマの燃料切れに対する救援件数が増える傾向があります。なかには「自宅でガス欠」というケースも。
年末年始、クルマを利用するうえで気を付けたいことのひとつが、燃料切れです。損保ジャパンによると、年末年始はロードサービスにおける燃料切れの救援件数が増加する傾向があるとのことで、月で見ると12月と1月は他の月より1割から2割多いといいます。
その要因として、帰省や旅行で自動車の利用が増える一方、ガソリンスタンドが空いておらず、給油のタイミングを逃してしまうことを挙げています。とりわけ年始は、ホテルや商業施設などへの出動が多くなり、自宅駐車場への出動要請もあるといいますが、同社のロードサービスでは、自宅駐車場での燃料切れは対象外とのこと。
年末年始は給油タイミングを逃す恐れが高くなる。写真はイメージ(画像:写真AC)。
そもそもガソリンスタンドの数は近年、右肩下がりで減り続けています。ピークだった1994(平成6)年度からほぼ半減しており、2019年度末には2万9637か所と、ついに3万件を下回りました。高速道路でも、SA・PAからガソリンスタンドの撤退が相次ぎ、いわゆる「空白区間」が全国に存在します。
加えて、ガソリンスタンドの業界団体である全石連(全国石油業共済協同組合連合会)は次のように話します。
「働き方改革の影響で、年末年始に限らず、営業時間が短縮傾向にあることは間違いありません。
イレギュラーな年末年始の営業時間をまとめて調べられるような手段も、これといって思い浮かばないといいます。
「帰省分散」でもガス欠増か2020年から2021年の年末年始、新型コロナの影響で帰省の分散が呼び掛けられてはいるものの、燃料切れの救援は、やはり増加するであろうと損保ジャパンは予測しています。
「交通量の多い年末年始、特に高速道路でガス欠になると渋滞の原因にもなり、多くのドライバーの移動に影響を与えかねないため、普段よりこまめに、計画的な給油をすること、帰省先のガソリンスタンドの営業状況を把握しておくことが重要です」(損保ジャパン)
ちなみに、JAFのロードサービスは自宅駐車場への燃料切れ救援も対象であるものの、自動車保険のロードサービスは損保ジャパンと同様、自宅駐車場は対象外としているところが少なくありません。