実物の登場に先駆けて、ルート検証や環境整備が勧められます。
今回実験が行われる飛行ルート(画像:名鉄)。
新しい移動手段として次世代モビリティである「空飛ぶクルマ」の開発や環境整備が進められている中、法令や手続き、空港での乗り継ぎなどに関する課題抽出を目的に、三重県志摩市と中部国際空港との間で、ヘリコプターを用いた現地での実証実験が行われます。
これは三重県が進めている「空飛ぶクルマ」の飛行ルート策定事業の一環で、業務を受託する中日本航空株式会社、名古屋鉄道株式会社、ANA ホールディングス株式会社によって行われるものです。
「空飛ぶクルマ」が実用化された際のルートのひとつとして、志摩市の志摩スペイン村から愛知県常滑市の中部国際空港を結ぶルートが想定されています。実現すれば、高速道路で約2~3時間かかっている両者の移動が、移動距離約60km、移動時間約20分と大幅に短縮されます。
今回はベル社の中型ヘリ「ベル430」(巡航速度230km/h、定員8名)を用いて、この想定ルートを計2往復し、離着陸やルート飛行における法令などの課題抽出や、別の交通手段との乗り継ぎの利便性確認など、さまざまな検証が行われます。
実施予定期間は2021年1月13日(水)および14日(木)で、それぞれ1往復ずつフライトが行われます。初日の13日10時からは、志摩スペイン村の発着場所にて出発式が行われ、事業の概要説明と5分ほどのデモンストレーション飛行が行われる予定です。