発売から長い年月が経ち、なおも高い人気を誇り、プレミア価格がついているバイクのひとつが、カワサキの「Z1000MKII」という車種です。なぜこのバイクがこれほどファンを魅了しているのでしょうか。
生産が終了した絶版バイクは、中古市場で高い価格が付けられることもしばしば。バイクはモデルごとの生産台数が比較的少ないこともあり、他の機械製品と比べ、時代を経て性能が陳腐化した存在になっても価格が低下しにくく、人気の車種ともなると販売当時を上回る値段で取引されることもあります。
わずか2年間のみ販売されたカワサキ「Z1000MKII」(画像:川崎重工業)。
そうしたなかで特に今、価格の高騰が止まらず、超プレミア化しているバイクがあります。それが、カワサキの「Z1000MKII」です。
「Z1000MKII」は1979(昭和54)年と1980(昭和55)年だけ製造・販売されたバイクです。生産年数がわずか2年と短いため市場に出回った台数も少なく、40年以上前のモデルであるにも関わらず、2021年現在、店頭展示平均価格では500万円以上となっているものもあり、プレミア度は他車種を圧倒しています。
そこまで価格が高騰するほどの「Z1000MKII」、何がバイクファンを魅了しているのでしょうか。その理由の一つに、往年の名車「Z1」の基本構造を承継した最終期の車両という点があります。
カワサキ「Z1」は1972(昭和47)年に発売。「後にカワサキの伝統となる並列4気筒エンジンを初めて搭載し、当時、世界最高性能のモーターサイクルとして名声を欲しいままにしたモデル」と川崎重工の役員が自負するほどの、まさにカワサキの代表的存在です。4年間販売されたのち、「Z1000-A1」「Z1-R」などの後継モデルが販売され、集大成となったのが「Z1000MKII」です。
「Z1000MKII」は「Z1」の優れた基本設計は継承しつつ、直線を基調としたスタイルに一新。丸みのあるデザインだった「Z1」とは対照的なことから「角ゼット」とも呼ばれています。1015ccの大排気量エンジンに加え、前モデルの「KZ1000」から出力をさらに約10馬力向上させた、カワサキが培ってきた"Z"のギミックが詰まったマシンでした。
では、なぜ「Z1000MKII」は販売期間がわずか2年という短命に終わったのでしょうか。それは1970年代後半に、日本の各メーカーがZ1の後を追って大排気量ロードスポーツ市場に参入してきたことが関係しています。
この頃、スズキ初の4ストローク車で完成度の高さが話題となった「GS750」や、ヤマハの代名詞的な存在である「SR」シリーズの初号機「SR500」が誕生しています。バイクメーカー各社が性能向上を競い合う中、「Z1000MKII」は販売末期には性能で他社のバイクに遅れを取るようになってしまい、1980年のモデルチェンジにおいて生産が終了することとなりました。
しかし、ロードスポーツバイク界の先駆けとなったZシリーズ、その系譜のラストモデルとして愛好するファンは今も多く、市場に出回るわずかな現存車に、大きな価値が見出されているのです。

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