そんなところ入れちゃうの!!??ってなりました。
「スーパードルフィン」737-500を使用ANA(全日空)が2022年5月14日(土)と15日(日)、同社が保有する「整備訓練機(ボーイング737-500。
ANA航空教室 in 羽田空港の様子(2022年5月14日、乗りものニュース編集部撮影)。
整備訓練機となっているANAウイングスのボーイング737-500は、ずんぐりむっくりとした胴体がイルカに似ていることから、「スーパードルフィン」の愛称を持ち、エンジンカウルにイルカのイラストが描かれているデザインが特徴でした。同型機はおもに地方路線で活躍しましたが、2020年に全機が退役しています。JA301Kは2018年まで運用されたのち、同年より航空機の整備作業の品質向上のため整備訓練専用機となりました。
ツアーは2つのパートに分かれています。前半の航空教室では、ANAグループのパイロット・客室乗務員・整備士などが、参加者にそれぞれの職種の仕事を授業形式で説明。後半は格納庫へ移動し、参加者はANAスタッフのガイドのもと、整備訓練専用機のコックピット(コックピット内は子供のみ見学可)や機内外を見学しました。
同社のパイロットは「オンラインで何でもできる世の中ですが、直接見聞きすることでいろんなものを感じていただければ」と、参加者に話します。また企画担当者は、「なるべくお客様に体験をしてもらうというところをポイントとした」とも。担当者が話す通り、普段ではまずできないレアな体験が各所に盛り込まれていました。
前半の航空教室では、CAによるコーナーが大きな目玉のひとつとなりました。救命胴衣が用意されており、実際にこれを膨らませる体験ができました。
後半の機内見学は客室・機外の見学はもちろんのこと、CAのアナウンス体験や、旅客機を牽引するトーイングカーの車内に入る体験なども用意されていました。ツアー代金は2名でまた、エンジンカバーの内側、客室下の貨物室のなかを見ることもできるなど、参加料金は1組2名で3万5000円となっていますが、そのぶん通常の航空機見学ツアーと比較しても、見られる範囲や体験できる内容が多いツアーとなっていました。

ANA航空教室 in 羽田空港の様子(2022年5月14日、乗りものニュース編集部撮影)。
このツアーは、737-500の乗務を担当していたANAウイングスのパイロットやCAなどから400件程度集まったアイデアをベースに、ほぼ一年かけ実現まで至ったそう。「『なかなか飛行機に乗って出かけられないなかできること』と思い考えました。実際の飛行機だと調整が必要だですが、整備訓練専用機であればそれもなく、機材の有効活用もできることが決め手となりました」と担当者はツアー実現のきっかけを話します。
担当者は「社員ボランティアの人員ぐりなどを工夫していきながら、今後がはシリーズ化ができれば」としています。