東北・北海道新幹線の各駅について、降りたことがある駅はどこか聞きました。すると、利用率が高い駅トップ5と6番目との差に大きな乖離が見られ、北へ向かう新幹線の利用実態を表していることが垣間見えました。
「乗りものニュース」では2023年10月13日(金)18時半から10月17日(火)14時まで、東北・北海道新幹線の各駅のうち、利用したことがある駅についてアンケートを実施。904人から回答が集まりました。
初めに「これまであなたが降りたことのある(改札の外に出たことがある)駅はどれですか(複数回答)」と質問。「降りたことがある」が最も多かった駅は始発の東京で、92.1%となりました。
次いで仙台(84.8%)、上野(81.0%)、大宮(79.8%)、盛岡(70.6%)と続きました。以上がトップ5となりますが、盛岡と6番目以降の駅とでは20ポイント近い差が開く結果となり、東北・北海道新幹線の輸送は東京圏~盛岡間の、それも大都市間での需要が特に大きいことがうかがえます。
では、以降の駅を降順で列挙します。
JR北海道新幹線(画像:写真AC)。
・宇都宮(54.6%)
・新青森(54.4%)
・郡山/福島(51.9%)
・八戸(42.6%)
・新函館北斗(42.5%)
・一ノ関(33.5%)
・小山(29.4%)
・那須塩原(27.3%)
・新花巻(23.9%)
・古川(23.1%)
・北上(22.3%)
・新白河(21.3%)
・木古内(14.0%)
・白石蔵王(11.1%)
・奥津軽いまべつ(10.7%)
・くりこま高原(9.6%)
・二戸(8.3%)
・水沢江刺/七戸十和田(7.5%)
・いわて沼宮内(5.2%)
東京から離れたり、各駅停車タイプの列車しか停車しなかったりするほど、利用率は下がることが分かります。なお「いずれも降りたことはない」と回答した人も9人(1.0%)いました。
なお、アンケートに際して、回答者の居住地もあわせて質問しています。中部・近畿・中国・四国・九州・沖縄の各地方在住者に限っても上位5駅の順序は変わらず、また5番目(盛岡)と6番目(新青森)に20ポイント近い差が見られ、以降も小さな順位の変動はあるものの、おおむね同様の傾向でした。
続いて降りた目的を質問。すると全ての駅で多い順に「観光、仕事、帰省、その他」という結果になりました。ちなみに「観光」の割合が最も高かったのは奥津軽いまべつ駅(97.9%)、「仕事」の割合が最も高かったのは水沢江刺駅(63.2%)でした。
降りたことがある人が少ない駅について、「その他」を選んだ人にどんな目的で下車したのかを尋ねると、どの駅も「降りることが目的」(45~49歳 男性)、「位置ゲーム」(50~54歳 男性)、「入場券収集のため」(30~34歳 男性)といった回答が多くを占めました。
ただし以下の駅で見られた回答は、その駅が立地する特徴を表しているともいえそうです。
●小山
ライブで(20~24歳 男性など複数)
学会への参加(40~44歳 男性など複数)
自宅がある(50~54歳 男性)
●那須塩原
スポーツ大会参加(60~64歳 男性など複数)
免許合宿(55~59歳 男性)
●古川
在来線への乗り継ぎ(50~54歳 男性など複数)
●北上
通勤(60~64歳 男性)
在来線への乗り換え(50~54歳 女性)
スタンプラリー(55~59歳 男性)

奥津軽いまべつ駅(右)とJR津軽線の津軽二股駅(乗りものニュース編集部撮影)。
●新花巻
スタンプラリー(55~59歳 男性)
在来線への乗り継ぎ(50~54歳 男性)
●木古内
スタンプラリー(55~59歳 男性)
●アンケート実施概要
・調査期間:2023年10月13日(金)18時半から10月17日(火)14時まで
・調査方法:Questantのシステムを利用して調査
・対象:「乗りものニュース」のSNS(Twitter、Facebook)のフォロワーなど
・有効回答数:904