さいたま新都心には、2020年6月に「さいたま新都心バスターミナル」が開設されました。これが近い将来に姿を消しそうです。
さいたま新都心には、2020年6月に高速バスターミナル「さいたま新都心バスターミナル」が開設されました。ただ、近い将来に姿を消しそうです。このバスターミナルがある地区で、新たな開発計画が具体化したためです。
さいたま新都心(画像:写真AC)。
「さいたま新都心バスターミナル」は、さいたま新都心駅東口から徒歩7分の場所にあります。4つの高速バス乗り場のほか、待合室やトイレ、バス駐車場、一般駐車場、タクシープールなどで構成されています。
この施設は、さいたま市が東京2020オリンピック・パラリンピック の開催に合わせ、インバウンドを誘導することを目的に整備したものです。ただ、乗り入れる高速バスの本数は大宮駅周辺と比べると少ない状態が続いています。
実はこの敷地は、新たな市役所の整備予定地となっており、2031年度までに新庁舎が建設される予定です。現在の土地利用は、あくまで暫定的なもので、市役所の整備が本格化すれば、バスターミナルは解体されることになります。
さいたま市は2023年11月、ここに建設する新庁舎整備の基本計画(素案)を提示しました。
新庁舎の建設には約3年を要するため、2027年頃にバスターミナルは役目を終えることになりそうです。で、バスターミナル機能はどうなる?
現在のバスターミナルは木造の平屋建てですが、新庁舎は高層ビルとなり、景観が大きく変わりそうです。バスターミナルが担っていた機能は、さいたま新都心駅にある東西の交通広場で確保することが想定されています。バスの駐車場機能のみ、新たに整備する市役所本庁舎敷地内で確保するとしています。
ちなみに、さいたま市の高速バスターミナルをめぐっては、大宮駅西口周辺に「バスタ新宿」のような公共交通ターミナルを設けることが検討されています。
これは国土交通省・関東地方整備局が主体となって検討している構想で、埼玉県、さいたま市、埼玉県バス協会、JR東日本なども参加しています。まだ整備する場所は決まっていませんが、これから検討が深度化していく段階です。
市は今後、高速バスを基本的に「バスタ大宮」に集約し、一部のみがさいたま新都心を経由する「大宮駅周辺集約型」とする方針を示しています。