関空特急「ラピート」は、その個性的な先頭形状から「鉄仮面」とも呼ばれます。南海はこの車両をモチーフにしたキャラクターを新たに製作。

「鉄仮面電車」が、本当に鉄仮面をかぶったかのような「関空戦士」になりました。

ヒョウ柄マントをまとう大阪の新キャラクター

 大阪に鉄道ファンから「鉄仮面」「鉄人28号」と呼ばれる電車が走っています。南海の関西空港アクセス特急「ラピート(rapi:t)」です。理由はもちろん、そのルックス。デザインコンセプトは「レトロフューチャー」で、建築家の若林広幸氏が車両デザインを担当しました。

 この「鉄仮面電車」が、本当に「鉄仮面」をかぶったかのようになりました。南海電鉄が、この特急「ラピート」に使用される50000系車両をモチーフにしたキャラクター「関空戦士ラピートルジャー(rapi:tldier)」を誕生させたのです。

 コンセプトは実車両と同様、「レトロフューチャー」。スピード感と力強さを表現し細部までこだわったといい、実車両と同じく顔の両側に配置されている前照灯は光るそうです。また実車両の「ラピート」は、座席がヒョウ柄なのも特徴。「ラピートルジャー」のマントはそれと同じ柄、つまりヒョウ柄のマントをまとっています。

 ベルトは乗務員や駅係員のネクタイをイメージしたもので、両脇にある車輪は「ホイールカッター」。

手裏剣のような武器とのことです。

「出動先」は外国人のいる場所

 南海電鉄によるとこの「ラピートルジャー」は、「クールジャパン」効果もあって増加を続けている訪日外国人旅行者、また個人で旅行する外国人は鉄道利用の傾向が高いことを念頭に、誕生させたとのこと。今後は国内外で開催される「訪日外国人旅行者を対象としたイベント」に「出動」。来阪時における空港特急「ラピート」の利用を呼びかけるそうです。

 「初出動」は、2015年2月25日から3月1日までタイのバンコクで開催される「TITF(Thai International Travel Fair)#16」が予定されています。また2015年3月26日から翌年の3月31日まで、特急「ラピート」の1編成(50004F)に「ラピートルジャー」のステッカーが掲出されます。

 この南海50000系電車と特急「ラピート」は1994(平成6)年、関西国際空港の開港に合わせてそのアクセス特急として誕生。「ラピート」の名は「速い」という意味のドイツ語が由来で、公募されたおよそ3万2千通から選ばれました。

 また「鉄仮面」「鉄人28号」とも呼ばれる独特の先頭形状は、力強さと速さを融合させたもの。「国際都市なんば」を走る列車にふさわしく、都市景観としての充分なデザイン性を備えさせたといいます。ちなみに楕円形の窓は航空機がイメージされています。

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