低速飛行中を狙われたか?
自爆ドローンが突っ込む映像が拡散されるミャンマー軍のMi-17ヘリコプターが反政府勢力のドローンに撃墜された可能性があることが2025年5月22日、海外メディアなどで報じられました。
Mi-17ヘリコプター。
報道によると、攻撃を行ったのはミャンマーの軍事政権と戦っている反政府勢力のひとつであるカチン独立軍のようです。
撃墜時の映像はSNSで動画として拡散されており、1人称視点(FPV)の自爆ドローンが離陸直後の低速飛行時しているヘリを狙っている様子が確認できます。さらに墜落後と思われる残がいとなった映像も拡散されています。
ミャンマー軍は物資輸送中の任務についていたヘリ3機のうち1機失われたことは認めていますが、この原因は事故であったと説明しています。一方、カチン独立軍は、ヘリコプター2機を攻撃し、損傷を受けた1機は、しばらく飛行した後、シュエグーの町の森林に墜落し、もう1機は近くに緊急着陸したと主張しています。
これまでも、ドローンでのヘリの撃墜が成功した可能性があるケースが、ウクライナで報告されています。ウクライナでも、ミャンマーのケースと同じように、低速飛行やホバリング中の離陸時を狙ったといわれています。しかし、撃墜したとされる残がいの画像まで確認されたのは今回が初となります
なお、自爆ドローンに使用されるFPVドローンは10~15万円の価格で購入可能です。こうした安価な兵器が数十億、数百億円もする車両や航空機に損傷を与え、人的損害も強いると考えると、かなりコストパフォーマンスの高い兵器といえます。
【動画】確かに突っ込んでいる…これが、ドローンでヘリを攻撃する瞬間です