F-16運用終了と最新鋭機の配備

 アメリカ空軍は2025年9月4日、長らく三沢基地(青森県)を拠点にしていた第13戦闘飛行隊が同基地での任務を終え、同基地から離れ在日米空軍所属ではなくなったと発表しました。

【写真】まもなく不可能に! 戦闘機使った「日米友好フライト」です

 三沢基地には在日米空軍の第35戦闘航空団が所在しており、これまで第13戦闘飛行隊と第14戦闘飛行隊の2つの飛行隊が配置されてきました。

そのため、長らく同基地には2個飛行隊36機のF-16「ファイティングファルコン」が展開していたものの、2024年にF-16を最新のステルス戦闘機F-35A「ライトニングII」に更新することが決まったことで、第35戦闘航空団では今年(2025年)夏頃より、段階的なF-16の運用終了と他基地への移動をスタートさせています。

 今回の第13戦闘飛行隊の離日はその一環ですが、機体の多くは韓国のオサン基地へと移動して、以後は同基地の飛行隊で運用される模様です。

 このたびの、第13戦闘飛行隊の任務終了によって、三沢基地のF-16運用部隊は第14戦闘飛行隊のみとなり、約40年にわたって三沢基地で運用されたF-16の歴史は終わりが近づいているといえるでしょう。

 アメリカ空軍では36機のF-16の代わりに、48機のF-35Aを三沢基地に配備する予定で、最初の1機は来年(2026年)春ごろに到着する計画だといいます。

 一方、8月28日には、三沢に残るF-16D(複座型)に、航空自衛隊三沢基地司令兼第3航空団司令の藤田空将補と、アメリカ空軍第35戦闘航空団司令官ポール・デビッドソン大佐が同乗しての訓練飛行が行われました。

 このような指揮官や高官などのVIPが戦闘機に同乗するオリエンテーションフライトは、アメリカ軍や自衛隊に限らず世界中の軍隊で定期的に実施されています。しかし、今後、三沢基地では日米ともに運用機種は単座(ひとり乗り)しかないF-35Aに一本化されるため、このような同乗飛行を行うこともなくなると思われます。

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