那覇空港のグルメといえば「ポークたまごおにぎり」、そして社員食堂から派生した沖縄の家庭料理をコスパ良く提供する人気レストラン「空港食堂」が有名です。ただ、この空港にはもう1店、「空港食堂」ほどの知名度はないものの、同店と肩を並べる――いや、もしかすると超えてしまっているかもしれないコスパ最強のレストランが存在します。
【写真】これが「那覇空港の穴場食堂」衝撃の“背徳メシ”の全貌です
それが国際線ターミナルの端にある「ケンミン食堂」というお店です。国内線利用者はあまり立ち寄らないエリアにあるため、気づかない人も多いのかもしれません。「空港食堂」のように行列こそないものの、店内にはテーブル席に加えてお座敷席もあり、落ち着いて食事ができます。
メニューは沖縄そばやゴーヤーチャンプルー定食のほか、生姜焼きやカレーなど幅広くそろっています。なにより驚くのはその価格。たとえば沖縄そば(小・麺100グラム)は490円、生姜焼き定食は790円と、かなりのコスパの良さです。
今回は3品を食べてみました。ひとつは「おとうさんカレー(740円)」、現地の方にオススメしていただいた「カツ丼(790円)」、そして人気ナンバーワンの「Cランチ」です。結論から言うと、後半2つのメニューは正直、ド肝を抜かれました。
まず「おとうさんカレー」から。「ちょっとピリ辛」との紹介文でしたが、辛党の筆者からするとそこまで辛いとは感じませんでした。
とはいえ、このカレーは筆者にとってあくまで“前菜”です。カレーと同時に出てきた「カツ丼」は、見た目こそオーソドックスでしたが、一口食べた瞬間に衝撃が走りました。多くの人が思い浮かべるあのカツ丼の味ではなかったのです。
驚愕の「衝撃的なカツ丼」「コスパがぶっ飛んでるCランチ」一般的なカツ丼は出汁の風味が効いていますが、「ケンミン食堂」のカツ丼はタレのパンチが段違い。まるでニンニク醤油のようなガツンとした味わいで、食欲を一気に引き上げます。そこに甘めの玉ねぎが加わって、うまくバランスを取ってくれるのです。正直、一般的なカツ丼よりもこっちのほうが好きです。次は絶対に大盛りにして食べるぞ!と心に誓いました。オススメしてくれた現地の方、センスが良すぎる……。
那覇空港の「ケンミン食堂」(グルメ満二郎撮影)。
そして「Cランチ」。沖縄の“ランチ系”メニューは、いわば「大人のお子様ランチ」といえる存在で、ボリューム満点のB級グルメとして知られています。「ケンミン食堂」のCランチは、トンカツ(しかも三元豚!)、ポークたまご(スパムと卵焼き)、キャベツのサラダ、ご飯、汁物がセット。
トンカツは揚げたてでサクサク、厚みもしっかりあり、噛むたびに脂の甘みが広がります。でも、あくまで“塩で食べろ”と押しつけてくる意識高い系ではなく、ソースをたっぷりかけて白米と一緒にかきこむタイプ。脳が喜ぶやつです。ポークたまごもジューシーで、トンカツの合間に食べると味のリセットにもなり、最後までバクバクといけます。定食としてのバランスが最高です。
そして何より驚くのはその価格。Cランチの値段はなんと690円。700円を切る価格でこの内容は、もはや大盤振る舞いです。正直、毎日通いたいレベルです。
もしまた沖縄に行くことがあれば、絶対に再訪すると心に決めてお店をあとにしました。さすがに満腹だったのですが、店を出た瞬間からもう次のメニューを考えてしまいます。「おいしさのカツ丼」か「コスパのCランチ」か……いや、次こそ「生姜焼き」と「沖縄そば」の組み合わせもアリだな、と妄想が止まりません。おそらくまた、誘惑に負けて食べすぎる未来が見えます。