車中泊もOK! 荷室を“自分仕様”にできる軽バン

 日産モータースポーツ&カスタマイズ(NMC)はこのたび、日産「クリッパーバン」をベースにした新モデル「マルチラック」を発表しました。

【写真】「クリッパーバン マルチラック」の車内をイッキ見!

 マルチラックは、その文字通り荷室のアレンジ性を高め、軽自動車での車中泊ニーズにも対応する多目的モデルです。

 日産モータースポーツ&カスタマイズは、この「マルチラック」の投入により車中泊仕様車シリーズのラインアップ拡充を図るとしており、すでに販売中の「セレナ」「NV200バネット」「キャラバン」の車中泊仕様車に新たな選択肢が加わることになります。

「クリッパーバン」は、日産が販売する軽商用バンです。2003年9月に初代が登場し、現行モデルは2015年3月発売の3代目で、2024年3月に一部改良が実施されました。現行モデルはスズキ「エブリイ」のOEM供給車で基本的なデザインや仕様は同じで、エンブレムなどの細部が異なるのみとなっています。

 ボディサイズは全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,895mm(ハイルーフ)。ホイールベースは2,430mmです。最小回転半径は4.1mと小さく、狭い道での取り回しに優れています。広大な荷室も特徴で、最大積載量は350kg(2名乗車時)を確保。

 エンジンはスズキ製のR06A型658cc直列3気筒で、自然吸気(36kW〔49馬力〕/6,200rpm)とターボ(47kW〔64馬力〕/6,000rpm)の2種類。トランスミッションはCVTまたは5速MT、駆動方式は2WDとパートタイム4WDが用意されています。

 なお。2024年の改良では「インテリジェント エマージェンシーブレーキ」などの先進安全装備が全車標準となりました。

車内のボードは市販品にも対応

 最大の特徴は、荷室に標準装備されたスチールラックと有孔ボードです。独自設計の有孔ボードに、付属する2種類の専用ブラケットを位置・向きともに自由に取り付けられ、荷物の固定や棚の設置が容易。多目的な使い分けが可能になります。

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日産「クリッパーバン マルチラック」(画像:日産)

 市販の汎用フックなども取り付けられるため、趣味やレジャー用品の積載から、配達・移動販売といったビジネスユースまで、用途に合わせて荷室を自在にアレンジできるのが魅力です。床面には防汚性に優れた専用フロアを装備し、汚れを気にせず荷物を積めます。

 さらに注目なのは、オプション設定のベッドマットです。耐水性・撥水性に優れた「CORDURA(コーデュラ)」生地を採用し、簡単に脱着できるうえ、装着位置の高さを4段階に調整可能としています。

 また、荷室をフラットな就寝スペースとして活用でき、本格的な車中泊仕様として使えます。有孔ボード、専用フロア、ベッドマットのカラーは、ナチュラルベージュとブラックから選べます。

 新型「クリッパーバン マルチラック」は、GXおよびGXターボ(ともにハイルーフ)をベースに設定され、トランスミッションはCVTのみとなります。

 価格は、2WDのGXベース車が210万6500円、同GXターボベース車が231万円、4WDのGXベース車が226万500円、同GXターボベース車が246万4000円。発売は2025年11月27日の予定です。

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