2か月弱のあいだに7回も発射テストを実施

 防衛省は2025年12月19日(金)、現在開発を進めている国産のスタンド・オフ・ミサイル「12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型)」について、米本土で複数回の発射試験を実施し、開発完了の目途が立ったと発表しました。

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 スタンド・オフ・ミサイルとは、敵の脅威圏外から攻撃が可能な長射程ミサイルのことです。

日本政府および防衛省は、日本の防衛能力を抜本的に強化するため、これら長射程火力の早期整備を急ピッチで進めています。

 数ある計画の中でも、国産スタンド・オフ・ミサイルとして最も実用化に近いのが、この12式地対艦誘導弾能力向上型(地発型)です。計画では、今年度(2025年度)中の開発完了を目指しています。

 発射試験はアメリカ西海岸のカリフォルニア州で行われました。2025年10月8日の第1回から同年11月27日の第7回まで、計7回の発射試験を実施し、良好な結果を得たとのことです。なお、本ミサイルは開発と並行してすでに量産にも着手しており、自衛隊には2026年度から2027年度にかけて順次引き渡される予定です。

 ちなみに「地発型」とは「地上発射型」を指します。12式地対艦誘導弾能力向上型は、このほかに護衛艦から発射する「艦発型(艦上発射型)」や、航空機から発射する「空発型(空中発射型)」の開発も並行して進められています。

 防衛省は、今後もスタンド・オフ防衛能力の早期構築に向けて着実に取り組んでいくとしています。

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