倒すにしても「迷惑をかけない」程度

 乗りものニュースでは、2021年1月7日(水)から2026年1月14日(水)にかけて、リクライニングシートに関する読者アンケートを実施しました。特急列車や飛行機、観光バスなどに設置されているリクライニングシートについて意見を募集したところ、多くの声が寄せられました。

【どれくらい倒す?】これがリクライニングシートの利用実態です(画像)

 リクライニングをどの程度倒すかを聞いたところ、「20%以下」が最も多く、40.3%を占めました。続いて「50%程度倒す」が29.9%、「100%倒す」が19.4%となり、「倒さない」と回答した人は3.5%にとどまりました。

「最低限に留める」(60代・男性・首都圏在住)
「後ろの人に迷惑をかけない程度で、倒す」(50代・男性・近畿在住)
「後ろに人が居る時は基本倒さない」(40代・男性・首都圏在住)
「こちらが声をかけても反応が無いなら倒さない」(20代・男性・北海道在住)

「倒さない」と答えた人は少なかったものの、倒す角度を抑えめにしたり、状況によっては控えたりする人が多いことも浮き彫りになりました。また、後席の様子をうかがいながら、「背の厚さ分」「10センチ程度」など、倒す角度を細かく調整している人もいました。

「100%リクライニングとか後ろに人がいたらしたことない」(50代・男性・首都圏在住)
「後ろの人がテーブルを、使ってるときは倒す角度を抑える」(40代・男性・東北在住)

こうした配慮によって、「トラブルは無い」(40代・北関東在住)と感じている人もいます。また、リクライニングを倒さない理由として、「余計な気を遣いたくない」(60代・女性・近畿在住)と、後ろの席への配慮そのものの煩わしさも挙がりました。

「自分も思い切り倒されたら気分が悪いので、あまり倒さないようにしています」(70代以上・男性・近畿在住)
「最大限倒されたので席変えてもらった 最大は許せない」(60代・男性・首都圏在住)

 自身が前の席の人に大きくリクライニングを倒され、不快な思いをした経験から、使用を控えるようになったというケースもあるようです。また、大きくリクライニングすることが、必ずしも快適さにつながるわけではないという声もありました。

「倒してる方が座りにくいと思ってる」(50代・男性・首都圏在住)
「深く倒すと腰が痛くなるので、倒さないか、わずかに傾ける程度」(50代・男性・首都圏在住)

「倒さなくても十分快適」と感じる人もおり、自分が最もリラックスできる角度であれば、わずかな傾きでも満足できるという意見が見られました。

マックスまで倒した状態までが「座席スペース」

 では、最大限までリクライニングする(してもいい)派からは、どのような意見があるのでしょうか。

遠慮はいらない? 乗りもののリクライニング「どこまで倒すか」...の画像はこちら >>

グランクラスの座席(画像:PIXTA)

「最大角まで倒した状態までが自分のスペースだと思う」(50代・男性・中国四国在住)
「基本的には誰でも倒して良いと思う」(50代・男性・首都圏在住)
「装置がついているのだから倒す倒さないは着席者の自由」(50代・男性・首都圏在住)

 睡眠やリラックスを目的に、リクライニングを積極的に利用したいという人も一定数存在します。「そもそも初めからリクライニング前提の席」(30代・男性・中部在住)との指摘もありました。

事業者からのサービスとして提供されているリクライニングについて、「後ろに気をかける必要なし」(40代・北関東在住)と、遠慮は不要ではないかとする意見も挙がりました。

 一方で、最大限まで倒すことを快く思わないという声も少なくありません。

「全倒された場合にはたまにさり気なく蹴ったり、押したりして気付かせる」(50代・男性・首都圏在住)
「後席にいる場合は前倒禁止にして欲しい」(50代・男性・首都圏在住)
「高速バス(昼、4列)で、具合が悪かったので最大に倒したら後席から苦情を言われた」(60代・男性・中部在住)

 このように、座席の角度を巡ってトラブルに発展してしまったり、不満を抱えたまま過ごすことになったりするケースもあるようです。

「リクライニングは、倒しても後席に不快な感覚を与えない程度しか倒れないと思う」(60代・男性・首都圏在住)
「倒した時に『倒れ過ぎた』と感じると少し戻すようにしている」(60代・男性・首都圏在住)

 また、リクライニングシート自体が、倒しても後席が過度に不快にならないよう設計されているのではないか、との指摘もありました。

 例えば、新幹線やJR東日本の「グランクラス」では、リクライニングの最大角度は約45度、新幹線のグリーン車では25~31度程度とされています。一方、飛行機や夜行バスではもっと大きく倒せる場合もあり、状況によっては後席が狭く感じられることもあります。

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