横須賀色(スカ色)のイメージを復刻した211系電車が、2026年1月25日からJR中央本線で営業運転に入っています。2015(平成27)年まで使われていた115系電車の「山スカ」塗装をイメージして、211系の帯色(ラインの色)を変えたものです。
【新旧比較】これが「今の山スカ」と「昔の山スカ」です(写真)
東京を発着する中央線の快速電車は、車体にオレンジ色の帯を巻いています。一方、立川や高尾から西の区間では、青とクリームのツートンカラーである「横須賀色」の電車が長らく使われてきました。
横須賀色は1950年頃から採用された塗装で、横須賀線の電車が最初とされています。次いで、同型の電車が中央本線にも導入されました。中央本線を走る横須賀色の電車は、「山スカ」とも呼ばれています。
高尾以西は山間部を走るため、平野部を走る中央線快速電車と、勾配に強い「山用の電車」で使い分けが行われています。「山用の横須賀色の電車」ということで「山スカ」という意味がありました。
横須賀色は地方にも波及した時期もありましたが、この塗装が長らく採用されたのが中央本線と横須賀線です。横須賀線の電車は総武快速線とも直通し、千葉の房総地区でも横須賀色が採用されていた時期がありました。
中央本線に戻って来た横須賀色ちなみに、現在の上野東京ラインや湘南新宿ラインなどを走る電車は、オレンジと緑の「湘南色」が採用されています。
湘南色は1950(昭和25)年に登場した東海道線の電車から本格的に採用されました。かつて、東海道線と横須賀線が同じ線路を走っていた時期がありましたが、東海道線は湘南色、横須賀線は横須賀色に塗り分けて識別しやすくする意味がありました。
横須賀線では、横須賀色が新型車両に代々引き継がれ、横須賀線の色として定着しています。現在、湘南新宿ラインと横須賀線の電車が同じ線路を走る区間がありますが、車両の色分けが今も役立っています。
一方、中央本線は横須賀色の115系が「長野色」の211系に置き換わったため、横須賀色がなくなりました。水色と緑からなる長野色は、JR東日本が長野地区の電車に採用している配色です。JR東日本管内の中央本線(中央東線)では、211系への置き換えに合わせて車両の受け持ちを長野地区に集約したため、長野色に統一された経緯があります。
今回、211系の横須賀色が登場したことで、中央本線では10年ぶりに横須賀色が戻って来ました。横須賀色の帯を巻いているのは211系N608編成です。立川~松本~長野間を中央本線・篠ノ井線・信越本線経由で走ります。
ただし、2026年3月14日のダイヤ改正で中央本線普通列車の発着駅が高尾に統一されます。これにより、立川~高尾間の211系の乗り入れはなくなります。

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