「カード」と「モバイル」が大半を占める

 乗りものニュースでは、2026年1月28日(水)から2月4日(水)にかけて、「交通系ICカード」に関する読者アンケートを実施しました。きっぷやICカードに加え、モバイル決済やクレジットカードなど、多様化する鉄道利用時の決済方法について意見を募集しました。

【完全モバイル化はまだ先?】これが交通系ICカードの利用実態です(画像)

 改札通過時に最も利用されているのは「交通系ICカード(46.7%)」でした。続いて、モバイルSuicaなどの「スマホ」(38.8%)が多く、ICカードとスマホで全体の約85%を占める結果となりました。

 一方、「きっぷ」や近年導入が進む「クレジットカードのタッチ決済」は、それぞれ4.5%にとどまりました。また、「交通系ICカードが主で、クレジットのタッチ決済ときっぷ購入を必要に応じて使い分けている」(40代・男性・九州沖縄在住)といった、複数の決済方法を併用するという回答も見られました。

「モバイルSuicaで自由にチャージできるから」(40代・男性・中部在住)
「アプリでの乗車管理が便利だから」(50代・男性・首都圏在住)
「駅に行かずに定期券を購入できる。残高チャージや定期券購入時の決済方法の自由度が高い」(30代・男性・首都圏在住)

 モバイルSuicaなどの“モバイル派”からは、クレジットカードと紐づけたチャージ機能の利便性を評価する声が挙がりました。また回答者の20.1%が、設定した残高を下回ると自動的にチャージされる「オートチャージ機能」を利用していることも明らかになりました。

 さらに、オンラインで定期券を購入できる点や、画面上で残高を常に確認できる点も高く評価されているようです。

「(モバイルICOCA)ポイントを貯めやすい。私鉄でも基本的に使えるし、反応が早い」(20代・近畿在住)
「ポイントがカードタイプよりも多く付与されるので」(40代・男性・首都圏在住)
「JRE POINTが貯まるうえ、スマホは紛失しにくい」(50代・男性・首都圏在住)

 このほか、各事業者が実施しているポイント付与率がモバイルの方が高いことや、常に持ち歩くスマートフォンに決済機能を集約できる点を評価する意見も見られました。

「子どものSuicaでもオートチャージできるようになってほしい。子どもだけで外出した際に残高が不足すると大変」(50代・男性・首都圏在住)
「できればオートチャージの上限を今より引き上げてほしい」(60代・男性・首都圏在住)
「モバイルSuicaはチャージに時間がかかりすぎる。

以前と比べてウィジェットが使いにくくなり、さらに時間がかかるようになった」(60代・男性・首都圏在住)

 モバイル交通系ICサービス最大の特徴であるオートチャージ機能ですが、子ども用のモバイルSuicaでは基本的に利用できません(一部サービスを除く)。そのため、将来的に保護者のクレジットカードと紐づけ、適宜チャージを管理できる仕組みを求める声も挙がっていました。

1回にいくらチャージする?

 他方、オートチャージを利用していない人もいます。そこで1回あたりのチャージ金額を聞いたところ、「3000円(19.4%)」「5000円(17.3%)」「1万円(17.0%)」「1000円(16.6%)」と大きな差は見られませんでした。

 一方で、「上限まで」チャージするという回答は2.8%にとどまり、残高の上限金額引き上げを求める声が挙がりました。

“カード派”の言い分は

前出の通り、ふだん使う決済手段の半数近くを占めたのが交通系ICカード、つまり“カード派”です。モバイルサービスを利用しない理由は何なのでしょうか。

「改札ピッ」はICカード?モバイル? 「お得で便利」か「安心...の画像はこちら >>

交通系ICカード全国相互利用サービス開始記念Suicaのデザイン(画像:JR東日本

「安心・安全」(40代・首都圏在住)
「長年利用しているから」(50代・男性・首都圏在住)
「たいていの都市で利用できるから」(60代・男性・中部在住)
「手続きや操作が不要ですぐ使える」(40代・男性・近畿在住)

 ICカードを使い続ける理由としては、手軽さや安心感が多く挙げられました。クレジットカードなどの個人情報登録に抵抗があることや、事前手続きが煩わしいと感じる声もあります。また、ICカードの登場当初から使い慣れており、あえて別の方法に切り替える理由がないという意見も見られました。

「読み取りミスがなく、反応が高速。東京の交通事情に最適で絶対的な信頼感がある」(50代・男性・首都圏在住)
「きっぷの時代には戻れないが、スマートフォンが使えない状態に陥った場合のリスクヘッジとして」(60代・女性・首都圏在住)
「スマホは機種変更や修理の時に面倒」(50代・女性・近畿在住)
「買い替えたスマホがFeliCa非対応で、ICカード(PASMO)に“強制復帰”となりました」(70代以上・男性・首都圏在住)
「スマホのバッテリーや通信環境に左右されないから」(60代・男性・首都圏在住)

 また、ICカードとスマホでは改札通過時の読み取り速度に差があると感じ、より速くストレスの少ないICカードを利用しているという声もありました。

スマホと併用している人からは、バッテリー切れや通信障害などでスマホが使えなくなった場合に備え、ICカードも持ち続けているという意見も挙がっています。

 実際に「過去にモバイルSuica/PASMOの不具合に遭遇したため」(50代・男性・首都圏在住)と、モバイル交通系ICのトラブルをきっかけにICカードへ戻したという声や、スマホの買い替え時に再設定が必要になる手間を挙げる人もいました。

「スマホ決済を進めるなら、緊急用のスマホ充電設備をどの駅にも設置してほしい」(10代・男性・首都圏在住)

 JR東日本は今後、スマホと連携したSuicaのモバイルサービスを拡充する方針を打ち出していますが、こうした傾向に対し、バッテリー切れ対策として駅構内への充電設備の設置を求める声も挙がっていました。

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