JR東日本が、特に利用者が少ない71線区の収支・営業係数・平均通過人員などの数値を公表しています。今回、2024年度版の資料から、上位と下位の線区を比較しました。
赤字ローカル線の経営状況を示す数値として、「営業係数」がよく用いられます。営業係数は「各線区の営業費用を運輸収入で割り、100をかけた値」とされ、簡単に言えば100円を稼ぐために経費がいくらかかったのかを示しています。100を超えれば収入が費用を上回り、赤字です。
営業係数が最も大きかったのは、陸羽東線鳴子温泉~最上間です。ちょうど宮城と山形の県境にあたる区間で、値は22,360。100円の収入を得るのに2万2360円の営業費用がかかる計算です。
次いで青森県の津軽線中小国~三厩(みんまや)間の10,649。ここは陸羽東線鳴子温泉~最上間とともに災害で列車の運行を見合わせており、代行輸送が行われている区間でもあります。
列車が走っている区間だと、3位の飯山線戸狩野沢温泉~津南間の10,460、次いで花輪線荒屋新町~鹿角花輪(かづのはなわ)間の10,080と続きます。どちらも100円を稼ぐのに1万円以上の費用がかかっています。それぞれ長野~新潟、岩手~秋田の県境を越える区間であり、利用が少なくなりがちなのが実態です。
下位は、磐越東線小野新町~郡山間の472から始まり、次いで常磐線いわき~原ノ町間の542、只見線会津若松~会津坂下間の656と続きます。
この資料では、収支とともに、2000人/日以下の線区の平均通過人員も示されています。平均通過人員は、当該の路線の利用する1日1kmあたりの人数を示したものです。輸送密度とも呼ばれます。
この数字が大きければ、利用者が多い、利用距離が長いことになります。仮に利用者数が2線区で同じ場合は、利用距離の長い方が平均通過人員の数字が大きくなります。
上位線区は2000人/日に近く、水郡線上菅谷~常陸太田間の1996人/日をはじめ、磐越東線小野新町~郡山間の1918人/日、常磐線いわき~原ノ町間の1792人/日と続きます。
また、下位は陸羽東線鳴子温泉~最上間の31人/日が最少で、次いで津軽線中小国~三厩間の58人/日、花輪線荒屋新町~鹿角花輪間の68人/日と続きます。
上位・下位とも営業係数と逆の関係にあり、利用が少ない線区ほど営業係数が大きくなる傾向です。
営業係数が大きいと赤字額も大きい?営業係数が大きい(≒利用が少ない)線区は、赤字額も大きいように見えます。しかし実際は、利用が比較的多い線区の方が、赤字額も大きくなるようです。
赤字額の最上位は、羽越本線村上~鶴岡間で約55億円です。日本海側の新潟と山形の県境をまたぐ区間です。次いで秋田県の奥羽本線東能代~大館間の約34億円、福島県の常磐線いわき~原ノ町間の約33億円と続きます。これらの線区は都市間を結ぶ幹線です。
下位を見ると、新潟県の弥彦線弥彦~吉田間の約1億3千万円が最少で、次いで福島県の只見線会津川口~只見間の約1億5千万円、千葉県の久留里線久留里~上総亀山間の約2億円と続きます。このうち久留里線久留里~上総亀山間は、2027年4月1日に廃止されます。
赤字額は、距離が長いほど額も膨らむため、1kmあたりの赤字額で比較してみました。その結果、山形県の羽越本線鶴岡~酒田間が約7300万円と最も大きく、次いで奥羽本線東能代~大館間の7200万円、羽越本線村上~鶴岡間の約6900万円と続きます。やはり上位は幹線が占めています。
下位を見ると、只見線会津川口~只見間の約550万円が最少で、次いで米坂線小国~坂町間の約910万円、同じく米坂線の今泉~小国間の約1110万円と続きます。
米坂線は山形県と新潟県をまたぐ路線で、坂町~小国~今泉間では災害でバス代行が行われています。
只見線会津川口~只見間は災害復旧に際して経営の上下分離が行われました。
ちなみに全71区間の収支総計は、約790億円の赤字です。このうち羽越本線は、新津~新発田間と村上~羽後本荘間が「ご利用の少ない線区」に該当し、収支は合計約114億円の赤字。羽越本線だけで赤字額全体の14%強を占めています。
JR東日本の2024年度(2025年度3月期)の決算短信を見ると、鉄道事業営業収益合計は約1兆9千億円、鉄道事業営業費合計は約1兆7千億円で、鉄道事業営業利益は約2千億円と公表されています。

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