航空自衛隊入間基地の航空祭は例年、大変な人出で賑わい、最寄りの鉄道駅も大いに混雑しますが、これを少しでも避ける方法を経験則から説明します。やはり「ブルーインパルス」を観るか観ないかで、だいぶお話は変わりました。

池袋から乗り換えなし 約40分で行ける「航空祭」

 埼玉県狭山市にある航空自衛隊入間基地は、毎年11月3日に「入間航空祭」として基地を一般開放し、各種航空機の展示を実施しています。

空自「入間航空祭」の混雑を少しでも回避するには 分かれ目は「...の画像はこちら >>

ブルーインパルスのバーティカルキューピッドという演目。雲が低いと行われないため、晴れていてなおかつ雲が少ないことが条件(2015年11月、柘植優介撮影)。

 入間基地の特徴は、専用滑走路を有する航空自衛隊の基地(いわゆる航空基地)としては、都心に最も近い点です。鉄道であれば東京駅から1時間10分ほどで、池袋駅からならば約40分で、入間基地に面した最寄りの西武池袋線 稲荷山公園駅に到着します。

 入間基地には、輸送機部隊やヘリコプター部隊、電子作戦機部隊が配置されており、航空祭では、いまや同基地でしか見られない国産のC-1輸送機や、YS-11旅客機ベースの飛行点検機、要人輸送用に入間基地にしか配備されていないU-4多用途支援機など、レアな航空機の貴重な「飛行展示」、すなわち空を飛ぶ姿が見られます。

 都心に近く、交通至便、内容充実と3拍子揃っているため、「入間航空祭」は毎年10万人以上の人出で非常に混雑します。ちなみに2017年は約21万人、2018年は約19万人の来場者数でした。稲荷山公園駅の利用者も多く、西武鉄道は航空祭に合わせて臨時列車を増発するなどの対応をとっていますが、それでも非常に混雑してしまいます。

 この混雑を極力回避するには、どうすればいいのでしょうか。これはあくまで記者(乗りものニュース編集部所属)の、これまでの経験上でのお話ですが、混雑は「ブルーインパルス」目当ての人が多い13時ごろがピークとなるため、基地へ向かうならば、やはり開門直後に行くほうが会場内を動きやすいでしょう。

ブルーインパルスを観るの? 観ないの?

 開場すると、そこから午前中のあいだ、基地内の人口密度は上がり続けます。

「ブルーインパルス」は「入間航空祭」における「飛行展示」の最後を飾るもので、13時過ぎからパイロットの乗り組み、通称「ウォークダウン」が始まり、13時半ごろに離陸、14時過ぎまでアクロバット飛行を披露し、着陸して終了という流れです。

 この「ブルーインパルス」を観ずにお昼すぎくらいまでに帰るならば、それほど混雑していない電車に乗ることもできるでしょう。「ブルーインパルス」の終演直後、14時過ぎくらいがもっとも混みあう時間帯です。「ブルーインパルス」を観るのであれば、腰を据えて航空祭の最後まで居続けた方が、かえって帰路の電車は空いているかもしれません。

空自「入間航空祭」の混雑を少しでも回避するには 分かれ目は「ブルーインパルス」!

入間基地正門。航空祭当日は、入間市駅からの最寄り出入り口になる(2014年9月、柘植優介撮影)。

 また、総じて所沢、池袋方面行きの上り電車は混んでいるため、反対の飯能方面に向かい、東飯能駅からJR八高線を利用するのもひとつの手でしょう。大回りすることになりますが、拝島駅で新宿方面、八王子駅で横浜方面、川越駅で池袋方面への電車に乗り換えられます。

 少し歩くことになりますが、稲荷山公園駅から下り方面にひと駅の入間市駅や、基地を挟んで反対側を走る西武新宿線の狭山市駅、入曽駅も検討に値するでしょう。航空祭会場から西武新宿線の両駅へ向かう場合、基地内を徒歩で移動することはできませんが、それぞれの駅の近くまで送ってくれる無料のバスが出ています。入間市駅は最寄りの門から徒歩約10分、狭山市駅、入曽駅はそれぞれの最寄りバス降り場から徒歩約15分です。

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