ANAが20回目の「初日の出フライト」を開催。この年のチケットは約20分で完売したとのことです。

機内から初日の出を実際に見てきたところ、普段見るものとは違いました。「五輪イヤー」らしいイベントも開催されています。

地上と機内から見る「初日の出」その違いとは

 ANA(全日空)が2020年1月1日(水)の明け方に「初日の出フライト」を実施。2001(平成13)年から始まったこのイベントは、今回で20回目の開催です。

 便名は新年にちなんだNH2020便。機種はボーイング787-8型機の国際線仕様機です(機番:JA803A)。夜明け前の5時半過ぎに羽田空港を出発し、三浦半島や伊豆半島、富士山上空、日本アルプスなどを通るルートを2時間ほど飛行します。

 この日、東京の天気は少し曇り気味だったそうですが、飛行機は雲の上に出るため、地上の天候に左右されることがなく、日の出を拝むことができます。

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NH2020便から見た初日の出(2020年1月1日、乗りものニュース編集部撮影)。

 NH2020便の初日の出鑑賞ポイントは、長野県駒ヶ根市上空約4000m付近です。そのポイント付近で、機体の左右どちらの窓からでも日の出を見られるよう、何回か周回飛行します。

 なおこの日、上空の日の出は6時44分だったそうです。

羽田空港がある東京都大田区の日の出は6時50分で、犬吠埼灯台(千葉県銚子市)は6時46分なので、それらよりも、少し早く日の出を鑑賞できます。これも高い所を飛ぶ飛行機ならではのメリットです。

ANA平子社長が語る「初日の出フライト」の誕生 五輪イヤーらしいゲストも

 東京オリンピック・パラリンピックの開催年となる2020年。ANA「初日の出フライト」に駆け付けたゲストも、オリンピックイヤーらしさがあります。

 NH2020便の出発前セレモニーには、ANAの平子裕志社長とオリンピック日本代表が内定している女子卓球選手の伊藤美誠さんが登場。平子社長は「初日の出フライト」の誕生エピソードを交えつつ、このフライトと伊藤さんには共通点があると話します。

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平子裕志社長(中央左)と伊藤美誠さん(中央右)。振袖姿のANAスタッフと(2020年1月1日、乗りものニュース編集部撮影)。

「2001年に社員の発案で、この『初日の出フライト』は始まりました。当初は1年で終わりにしようと思ったのですが、お客様に大好評いただき、20年続くこととなり、大変うれしく思います。伊藤さんは20歳ということで、この『初日の出フライト』と同じ歳なのです」(ANA 平子裕志社長)

 ちなみに、この日のNH2020便を担当した機長も「初日の出フライト」と同じく、パイロットになって20年目になるそうです。

 なお「初日の出フライト」の旅行代金(2名分)は、窓側席を含む場合で10万円、翼の上で窓側を含む場合は9万円、窓側を含まない場合は7万円で、おせち風のお弁当やお土産もついてきました。

これらのチケットは、販売開始から20分ほどで完売となったとのことです。

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