昨年は、あまりパッとしなかった千葉県市原市にある大型フィールドの高滝湖。今年は水位と水温の関係なのか、早期から好調が続いている。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース)
高滝湖の概況
3月20日(金・祝)の取材時点ではほぼ満水状態だったが、同月23日(月)には水位を若干落としてしまい絶不調期に突入してしまった。しかし今後まとまった雨が降れば、すぐに水位が上昇し乗っ込みが始まると予想される。
本稿執筆時点で同湖のハタキは小規模なものを除き、まだ確認されていない。3月28日(土)から翌日曜にかけて千葉県でまとまった降雨量が予報されているので、ここで水位が上がれば本格的な第一回目のハタキに突入することはほぼ確実だろう。
昨年は不調だった給水塔エリアが、今年は好調だ。駐車場が近くて足場もいいので、ここが釣れだすと釣り人がドッと繰りだす。人災は覚悟のうえで、それでも日並みさえ悪くなければ並びの全員が型を見られるほど魚影はある。
昨年、千葉県に甚大な被害をもたらした台風。高滝湖も例外ではなく昨年は入釣できたポイントが、今年は土砂に埋まって浅くなり釣りができなくなったエリアも少なくない。
そんななか、駐車場が近くにある境橋西岸の上下流と、水生植物園周辺のポイントは健在。しかも釣れているとなれば、釣り人が押し寄せるのも無理のない話だろう。
ポイント
広大な同湖だけに他にも無数のポイントが存在するが、駐車スペースに難があったり足場が不安定だったりと本稿では紹介しづらいエリアもある。そこで今回は駐車場・足場のよさに重きをおき、境橋周辺にエリアを絞って釣り方とポイントを紹介する。

エリア(1)・・・境橋西岸下流側の土管付近。昨年もそうだったが、境橋西岸ではもっとも大型の実績が高いポイント。とくに土管の両サイドや、土管から下流に少し下った岬周辺で実績が高い。境橋に沿って東に延びる陸地にはアシ原があり、乗っ込みになるとここで大ハタキがある。ハタキ場が近くにあり、土管からの流れ込みもある。さらに釣るには適当な水深(土管周辺で1本前後、岬周辺で1本半前後)もあるとなれば、周辺エリアの中では1級ポイントと言ってもいいだろう。

エリア(2)・・・給水塔下流側のアシ原周辺。(1)ほどの規模ではないが、水辺にアシが乱立している。数メートルおきにアシが刈られているので、釣り人はその穴から竿をだす。給水塔から南のアシ端までギッシリ並べば13~15人ほど入釣可能。3月20日(金・祝)の取材時は、まさに満員御礼状態だった。水深は1本前後。
エリア(3)・・・水生植物園入口。養老川に面した同園への取水口付近。水路の両端に数人が並べるし、水路の上流側にも同川に面して竿を出せる。エリア(1)(2)と比べて透明度が高いので、いい釣りをしたいのなら雨後の養老川に濁りが入ったタイミングがベスト。なお水路とつながった植物園内の池も釣りは可能。とくに養老川(高滝湖)の水位が上昇して池が通水状態にあると、水路から魚が入り込む姿を目視できるほど魚影が濃くなることもある。だが本湖以上にマブナが多いので、外道釣りをしながら本命を狙うスタイルになる。

釣り方とエサ
どこに入るにしても水深が1本~1本半なので、釣り方は底釣りがメイン。あとは流れの強弱でバランスかドボンかハリスオモリかを使い分ける。竿の長さはハタキの有無と混雑度などで長短を選ぶ。よってどう釣り方が転んでもいいように、竿はできれば7~12尺までは1尺飛びで、以降は2尺飛びで準備したい。
エサはグルテンセットまたは両グルテン。マブナが多いが両グルテンでも外道は釣れてしまうので、魚を寄せるだけ寄せて本命をその中から拾う釣り方もありだろう。常連のなかには両ダンゴで狙う人もいるくらいだ。
大型を狙うのだから、糸もハリもゴツイものが安心。アタリがどうしても欲しいのなら、細ラインの小バリ仕掛けを試してみてほしい。とくに低活性時には並びの不調をよそに、驚くほどアタリがもらえるケースがある。たとえばハリスは0.6号を上限、ハリはバラサなら8号が最大。エサは軽めの両グルテンで、ウキはナジミ込みの触りを重視したPCまたはグラスムクトップを使用。
打ち返しは管理釣り場なみのハイペースで、待ち釣りはしない。ナジんで触りがなければ切る。そんな早い釣りをすると思わぬ好釣果に巡り合えることもあるが、問題は大型がヒットした時だ。短竿でハリス0.6号はほぼ無理なのでできれば12尺以上で、さらに硬調子でなく軟調子の竿でのらりくらりやり取りすれば、取り込める可能性はある。
<週刊へらニュース 編集部/TSURINEWS編>
▼この釣り場について高滝湖
入釣料:¥660(現場徴収)。釣り台必携
この記事は『週刊つりニュース版』2020年月日号に掲載された記事を再編集したものになります。