3月21日、夕マヅメに間に合うように車を走らせて、一路、鹿児島県小浦港を目指した。波止エギングで1kg級アオリイカをキャッチすることができた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース西部版 APC・橋元力)
小浦港でエギング
黒潮から鹿児島県屋久島付近で分かれ、東シナ海を北上する対馬海流だが、この時季、沿岸の南薩地域に大型のアオリイカを連れてくる。
実績のあるポイントは、小湊港、片浦港、野間池港や、その周辺の地磯、沖磯だ。そして地元の釣り人しか行かない小さな港がある。それが今回紹介する小浦港だ。本当に小さな港なので、港湾関係者の迷惑にならないように駐車し、ゴミなどは必ず持ち帰るようにしてほしい。
ちょうど、地元のエサ釣りの人たちが、帰り支度をしていたので「アオリイカは釣れますか?」 と、声を掛けると「1kgクラスが交じるが、数は出ないよ」と、最新の情報を得ることができた。
地元の釣り人と入れ替わりに、ポイントA(略図参照)に入ることができた。ここは堤防の先端、潮通しの良いポイントで、過去に1kgオーバーがヒットした実績がある。

本命求めポイント回る
数投したが、アオリイカの姿を見ることができず、鹿児島市内から来ていたアジの泳がせ釣りの人に釣座を譲ってポイントBへと移動した。ここでは、消波ブロックの上からキャストするので、足場には十分注意し、濡れている消波ブロックの上はもちろん、周辺でもキャストしないようにした。

小浦港は全体に浅いので、偏光サングラスで海底の障害物やこの時季の産卵床になる藻場を探してキャストを繰り返したが、ヒットはなかった。
次にポイントCに移動し、消波ブロックのキワや広範囲にキャストして攻めたが、小型のイカの追いがあったが、エギを抱くことはなかった。
ポイントDでも同じように消波ブロックのキワを攻めたが、例年、消波ブロックの影からアオリイカが飛び出してくるポイントだが、ここでも姿を見ることができなかった。
ここで辺りが暗くなったので、ヘッドランプを着用して、ポイントEへと移動した。
アオリイカ900g浮上
しかし、アジのライズもなく、この日はアジの群れは入っていなかった。数投して、早々にポイントFへと移動した。
このポイントは、何の変哲もない、オープンウオーターが広がるポイントだが、不思議なことに毎年、1kgオーバーの姿を見る。しかし外道のコウイカも多く、泳がせ釣りの釣り人は避けるポイントだ。また、漁船の往来があるので、広範囲にウキやミチイトを流す泳がせ釣りでは、漁船の迷惑になるので、エギングアングラーの独占ポイントとなる。
係留してある漁船のロープに気をつけて、キャストした数投目、『ズシッ』と重みが乗り、『ジッ、ジッ、ジー』とラインを引きだした。「ヒット!」と、思わず叫んでヘッドライトを点灯し、海面を照らすと、大きくスミを吐く姿が海面に浮かび上がった。
「アオリイカだ。デカイ」と、心で叫んでファイトを展開した。足元まで寄せて来ると、私の作製している、薩摩烏賊餌木『弾』の桜舞3.5号をしっかりと抱いていたので、リーダーを持って抜き上げた。
目測では1kgだと思ったが、海水やスミを吐いたのが原因か、自宅で量ると900gだった。
小浦港は、地元の釣り人の憩いの場である。事故などが起きて、釣り禁止・立ち入り禁止にならないように、安全面に細心の注意を払って楽しんでほしい。
<週刊つりニュース西部版 APC・橋元力/TSURINEWS編>
▼この釣り場について小浦港
この記事は『週刊つりニュース西部版』2020年4月10日号に掲載された記事を再編集したものになります。