今年はマイカの開幕が早く、福井県の各所で釣れ始めた。シーズン初期に大型マイカがよく釣れる三国沖へ、5月17日にイカメタルへ出かけた。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 福島忠明)

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シーライオンでイカメタル

5月17日午後5時半に、福井県坂井市にある九頭竜川ボートパークに到着。乗船したのは、モンスターマダイで有名なシーライオン。「三国で一番熱い船長」と呼ばれる同船の水口船長は、イカメタルにかける情熱も激アツ。今夜もホットなマイカスポットを、きっと引き当ててくれるはずだ。

三国沖イカメタルが開幕 大型マイカを狙う【福井・シーライオン】
乗船したシーライオン(提供:週刊つりニュース中部版 福島忠明)

午後6時すぎに出船。20分ほど走って着いたポイントは水深80m。まずは試しで投入が行われ、船長が潮を見る。流速も好適で、そのまま本番スタートとなった。

開始早々マイカ登場

私は、レベルスッテ20号(白/赤ハチマキ)+エギ2号(オレンジ系)を組み合わせ投入。まず、ボトム付近を探っていく。そうしているうちに、当日の1匹目を常連さんがキャッチ。開口一番から本命のマイカが登場し、好スタートとなった。

その後、左舷や大ドモでマイカやスルメイカがポツポツ上がったが、なかなか連発といかない。臨機応変な対応を主とする水口船長は、イカの活性が上がるまで待ちたい気持ちもあったが、ここは見切って新たなポイントへ移動した。

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マイカキャッチ(提供:週刊つりニュース中部版 福島忠明)

次のポイントでも、到着直後にマイカが連打で上がったが、ここも早めに見切り、船は第三のポイントを目指した。

ポイント移動奏功で連打

ロスタイムを考えると移動はギャンブルだが、先日の調査では、1人当たり毎時10匹ペースで釣れていたとのこと。マイカがドッサリいる場所がどこかにあるはずだ。その日の夜の一番のホットスポットでアングラーに釣りをさせたい。常に前向きな水口船長らしい決断だ。

こうして到着したのは、水深70m弱のポイント。しばらくすると、ベイトの群れが二層式に集まり、まずはボトムで、続いて35m付近で連打が始まった。

相次ぐタナ変動で混乱

特大サイズを狙い撃つ場合を除き、通常マイカを狙う際は、スルメイカの層より上を狙うのが原則。マイカの群れの層が、スルメイカより上に形成されるからだ。しかし、このときはマイカとスルメの配置が逆転し、タナも激しく変動した。最初はボトムでスルメ、中層でマイカが上がっていたのが、唐突に逆転したり。

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続々登場(提供:週刊つりニュース中部版 福島忠明)

このような変動を繰り返し、優柔不断な私は混乱。おかげで、誰かがマイカを上げるたびに後追いでタナを変え、ようやくおこぼれを手にしたころには、常連さんが新たにホットなタナを探り当て、着々と釣果を追加。私は再びおっとり刀で後追い……。

というなんとも情けない流れに。

終盤はタナ安定しパラソルも

しかし、時間の経過とともに、マイカの層も安定し、終盤は50m台半ば~60m台で、マイカ釣りらしい連発モードに突入し、パラソル級も手にすることができた。

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お土産十分(提供:週刊つりニュース中部版 福島忠明)

当日の私の釣果は寂しいものだったが、加藤さんや小林さんら常連の人は、ともにマイカとスルメイカで十分な数のお土産をゲットしていた。

マイカは0.5Lペットボトルサイズ以上のメタボな個体が中心で、帰宅後さばいて分かったが、スルメイカも肝が肥大したイカゴロ焼きや、塩辛作りに最適なものばかり。塩辛好きの私には、うれしいお土産となった。

ヒットパターンはフォール&ステイ

さて、最後に当日のヒットパターンだが、このときはテンションフォールとステイを軸に置いた誘いにヒットが集中。マイカはもちろんスルメイカも、このパターンでヒットし、ワンピッチなど、上げの誘いからのステイでアタックしてきたのは1回だけだった。

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本命手中(提供:週刊つりニュース中部版 福島忠明)

探り下げでタナを見つけるのがマイカ釣りの基本だが、今回のようにタナの変動が激しいときは、効率の点からも上から探るのが有利だ。具体的に言うと、水深35~70mが攻略範囲ならば、30m超まで一気に沈め、ここからテンションフォールとロングステイを繰り返し、ボトム付近まで小刻みに探り下げる。

このターンでアタリがなければ、今度は30m付近まで探り上げるが、先述の通り、上げの誘いはイマイチなので、ロッドのストローク分ラインを回収しては、テンションフォール+ステイを繰り返し、30m付近まで探り上げていく方が、良いように感じた。

三国沖マイカゲームを楽しもう

いよいよ開幕した三国沖のマイカゲーム。例年6月下旬に本隊が到着し、パラソル級交じりで爆釣が楽しめるが、今年はシーズンも前倒しになっている感じ。爆釣のXデーは、案外近いかも。

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ダブルヒット(提供:週刊つりニュース中部版 福島忠明)

なお、夏場の三国エリアのイカメタルは、水深50m以内の浅場がメインとなり、タナを絞りやすいので、ビギナーでも数を伸ばしやすい。

釣果についても、パラソル級の交じる率が高く、こればかり当たる夢のような日に遭遇することもある。

また、午後出船でタイラバやライトジギングからスタートし、日没後はイカメタルやアジングが楽しめるリレー便も組まれるようになる。マダイやヒラマサの引きを夕方まで楽しんだ後にマイカのお土産もゲットできるので、一度の釣行でおなかいっぱい楽しみたい人には非常にお勧めだ。

※記事内に登場する船宿の現在の営業状況については、公式HPを確認もしくは、直接各施設へお問い合わせください

<週刊つりニュース中部版 福島忠明/TSURINEWS編>

▼この釣り船について:シーライオン
三国沖イカメタルが開幕 大型マイカを狙う【福井・シーライオン】
この記事は『週刊つりニュース中部版』2020年月5日29号に掲載された記事を再編集したものになります。
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