5月24日、この日は大潮ということで、愛知・西尾の一色海岸へ潮干狩りデートに向かった。事前情報通りアサリは不漁の年らしく少なかったが、ハマグリ大量ゲットの模様をお届けしたい。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・永井航)

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一色海岸でハマグリ狙い潮干狩り

愛知県の三河湾と言えば、アサリの生産量が日本一であり、多くの潮干狩りスポットが点在している。

私たちが向かった一色海岸は、今年はあいにくのアサリ不漁年。しかし、近年増加傾向のハマグリが採れるようだ。アサリは採れなかったとしても、ハマグリなら問題ないどころか大歓迎と、意気揚々に出掛けた。

干潮前後1時間が狙い目

当日は干潮が13時前にあり、その前後1時間程度は潮干狩りが楽しめるらしく、我々も11時半には海岸に到着。海岸近くには水道なども幾つかあり、汚れた手などを洗うのに便利だ。

潮干狩りデートでハマグリ大量ゲット 採取のコツも紹介【一色海岸】
一色海岸の風景(提供:WEBライター・永井航)

受け付けで入漁券がわりの貝入れ袋を1500円で購入。言うまでもないが、1人1袋購入だ。海岸に目を向けるとすでに多くの人で賑わっているが、広大な海岸なため、スペースは十分。我々も負けじと熊手と袋を握り潮干狩りを開始した。

前情報通りアサリは少ない

まずは一応、アサリから探すが出てくるのはシオフキガイばかり。他の貝も含めて採れなかった時のために、シオフキガイも一応キープ。

念入りに探していくと多少はアサリも発見。今度は下の方に掘り進めるとハマグリを発見。いつの間にか彼女もハマグリを握っている。

事前情報通り、アサリはかなり少なめ。周囲の潮干狩り客もアサリはほとんど採れていないようだ。

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ハマグリ以外の貝もポツポツ(提供:WEBライター・永井航)

ハマグリのラッシュ

そのため、私たちは早々に狙いをハマグリ一本に切りかえた。ハマグリは一つ見つけると周辺にも多くいるため、ハマグリラッシュに……。あっという間に20個以上キャッチ。その後もゴロゴロとハマグリが出てきて、1袋目が満杯になった。

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彼女も笑顔に(提供:WEBライター・永井航)

ハマグリを探すコツ5選

彼女にハマグリをどうやって探すのか聞かれたため、ここでハマグリの採り方やコツを紹介したい。

1.深い場所を探す

まずアサリと決定的に違うのが潜っている深さだ。アサリやハマグリと言った二枚貝には足(斧足)があり、これを使って砂に潜ったりしている。単純な話、アサリより大型のハマグリは、足も大きく力も強いために、深い場所にいるのだ。そのためハマグリを探す時は15cm程度は掘って欲しい。

2.沖合を探す

さらに、ハマグリはアサリよりも沖合にいるケースが多いため、危険のないレベルで沖合を探すのもありだろう。

3.一箇所にかたまる

また、ハマグリもアサリと同じく、一つ見つけると周辺にも多く個体がいるケースがある。一つ見つけたら、そのまま横に掘り進めると、ハマグリとの遭遇率が上がる。が、ここまでの情報はネットで調べればすぐに出てくるため、知っている人も多いのではないだろうか。

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1カ所に溜まるハマグリをゲット(提供:WEBライター・永井航)

しかし、以下はあまり出てこないと思う。

私の今までの経験や勉強してきたこと(大学では海洋生物を専攻)から得たことのため、参考にしてくれると嬉しい。

4.「川際」を探す

ハマグリがよくいる場所の探し方だ。干潮で露出した海底も、決して平坦ではなく様々な起伏や海藻が生えている所も多い。起伏があると言うことは、干潮直前には起伏の窪地を縫って沖合に水が抜ける「川」や「溝」になる。

そして潮の満ち始め時も沖からの水は川を逆流して潮が上がってくる。ハマグリはプランクトンをエサにしているため、常に水が動き、なおかつ水流が強過ぎない「川際」が有望なケースが多い。

5.海藻帯の際を探す

また、海藻が繁茂している場所の周囲にもハマグリが多い。これもエサが溜まりやすかったり、自らや自らを覆う砂が流されにくいということが関係しているのではないだろうか。

海藻や海草の下にもハマグリがいる可能性があるが、掘るのが大変だろう。つまり、もしも海藻帯の際と川際が重なる所があれば必ず探ってみたい。潮干狩りポイントだと、当日まで他の人に掘られているケースもあるが、そこはめげずに頑張りたい。

最終的には手を使う

掘り方としてはまずは熊手で掘り、そこに手を突っ込み貝を探るのが良いだろう。最後に頼りになるのは手の感覚だ。後は単純に数多く探せば、それだけ遭遇率も上がる。潮干狩りは最後は力業だ。

これらの事を彼女に教えてから再開すると、彼女もペースが上がり、わずか20分で2つ目の袋を満杯に。事前情報ではハマグリも数多く採れるとは限らないかも……と思っていたので、ハマグリで袋がいっぱいになり正直、嬉しい誤算だ。

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2つの袋が満杯に(提供:WEBライター・永井航)

貝の種類が多い

一色海岸では先ほどまでに紹介した貝以外には、カガミガイや割れた殻しか見当たらなかったが、マテ貝もいるようだ。

また、貝殻に丸い小さな穴があるのを見たことがある人はいないだろうか。あの穴はツメタガイと言う肉食の巻き貝の仕業だ。ツメタガイは歯でゴリゴリと殻を削り中身を食べるという貝だ。

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ツメタガイに開けられた穴(提供:WEBライター・永井航)

海岸で生き物観察も

余談だが、潮干狩り場には基本的にいないが、酸で殻を溶かしながら削り穴を開ける肉食性の巻き貝もいる。貝以外にも、小さなハゼの仲間やスズキ、ボラの仔魚、大小多くのカニやテッポウエビの仲間も見つけられた。お子様連れの中には小さな網でそれらを捕まえて観察している光景も見られた。

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これがテッポウエビ(提供:WEBライター・永井航)

最終結果

潮干狩りの成果としては2つの袋がぎゅうぎゅう詰め状態。ほとんどがハマグリ(チョウセンハマグリ)で、たまにアサリといった感じだ。

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大型ハマグリを手に(提供:WEBライター・永井航)

中には売り物としても遜色のない大きなハマグリもあり、2人とも大満足の結果となった。

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大量の貝をゲット(提供:WEBライター・永井航)

採った貝は湯船で砂抜きをし、翌日食べたが非常に美味だった。どの貝も肉厚で食べ応えも味も絶品。大型のハマグリにはカキのようなミルキーさがあった。

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非常に美味だった(提供:WEBライター・永井航)

場所による規制などに注意

三河湾一帯での潮干狩りは、大潮などの潮回りの良い日以外は行っていない。また、今年はコロナウィルスの影響で潮干狩りを行っていない場所もあるため、あらかじめ下調べを行うことをオススメしたい。

また、禁止区域や使って良い道具も各都道府県により異なるため、しっかり確認をして違反にならないように気を付けたい。

<永井航/TSURINEWS・WEBライター>

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一色海岸
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