エサによって釣果に差がつくこともある「ウナギ釣り」。今回は、天然ウナギ釣りに使用する主要エサ5つの種類とその特徴などを紹介しよう。

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ウナギの食性

まずはウナギの食性について解説しよう。ウナギは雑食で、アユやカワムツなどの魚類から、ミミズやエビなどの小生物まで幅広く捕食する。時には死んだ魚を捕食することも。

その反面、偏食の傾向が強い特徴もある。そのフィールドのウナギが捕食しているものに合わせてエサをチョイスすることが重要だ。

筆者がお勧めするウナギ釣りの代表的な5つのエサを紹介しておこう。

ミミズ(ドバミミズ)は定番エサ

ウナギ釣りの定番エサといえばミミズである。ウナギ釣り以外にも、主に川釣りにおいて、一番なじみ深いエサなのではないだろうか。ウナギ釣りでは主にドバミミズと呼ばれる太いミミズを使用する。細くて小さなミミズでも釣れなくはないが、ドバミミズの方が食いがいいことは間違いない。

『天然ウナギ』釣りに有効なエサ5選 採取方法&効果的な状況も解説
定番エサはドバミミズ(提供:TSURINEWSライター古川竜也)

ミミズの採取場所

ミミズは適度に湿った土を好む。そのため、日の当たる乾燥した土よりも、落ち葉やワラの下の日陰になる場所にいる。

ミミズの付け方

ドバミミズなら頭に針を刺すと弱るので白くなっているあたりから通し刺しや縫い刺しにする。小さいものは房掛けも有効。

ミミズの採取時期

ミミズは年中取ることは可能だが、冬季はかなり地中に潜ってしまっているため、春から秋までの時期が採取しやすい。また、雨が降った後は土の中が酸欠になるため、表面近くに上がってくる。そのため、あまり掘らなくてもミミズを採取できるため、雨の後は狙い目だろう。

ミミズの採取方法

主にスコップやクマデなどで、落ち葉を掻き分けるイメージで採取すると良いだろう。ミミズは切れやすいので、可能であればゴム手袋を付けて、手でミミズを探すことが一番だ。

ミミズが有効なフィールド

ミミズは河川上流域から河口まで幅広いフィールドで使用することができる万能エサだ。しかし、海水につけると弱りやすいため、河川上流域から中流域までが最適な場所といえる。また、小型から大型まで釣れるエサのため、数を釣りたい時にはミミズがオススメだ。ただし、ナマズやコイなどのゲストが掛かることも多く、エサ取りの多い場所では不向きである。

カメジャコも有効

カメジャコはクロダイ釣りによく使用されるエサで、生きた状態で販売されている。死んだカメジャコでもウナギ釣りには有効だ。

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カメジャコ(提供:TSURINEWSライター古川竜也)

カメジャコの付け方

尻尾を丸めて尾羽根付近の関節から針を入れ、一度腹側に針先を出してから背側の関節へ針を通す。

カメジャコの採取場所

カメジャコは河口部の砂浜などに多く生息している。カメジャコの巣穴の表面に小さな穴がたくさん空いていることが多い。

カメジャコの採取時期

カメジャコは主に年中採取することができる。海中に入って採取するため、夏に採取すると気持ちがいい。

カメジャコの採取方法

カメジャコの巣穴はとても深いため、スコップで掘って採ることは難しい。カメジャコは異物が巣穴に侵入すると追い払う習性があるため、筆を巣穴に入れて掴ませ、そのまま引き出すのが一般的な採取方法だ。

カメジャコが有効なフィールド

河口部の大物狙いに最適なエサである。また、カメジャコは柔らかいため、冬季の食いの鈍いウナギを釣るのにも適している。ただし、エイがいるフィールドではエイが掛かることも多いため、要注意だ。

アケミ貝は身エサが望ましい

クロダイ釣りなどではよく使われるエサであるが、他の釣りをする人からすると、あまりなじみのないエサである。貝殻ごと付けて使用しても良いが、殻を割って中の身エサだけを付けることが望ましい。

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殻の付いたアケミ貝(提供:TSURINEWSライター古川竜也)

アケミ貝の付け方

硬いベロの部分からワタへ針を通す。

アケミ貝の採取場所

河川の河口の砂浜などに多く生息しているため、河口付近を満潮時に探すと良い。ただし、潮干狩りに該当するため、その場所のルールをチェックしてから採取しよう。

アケミ貝の採取時期

アケミ貝は年中採取できる。

アケミ貝の採取方法

アケミ貝がいる場所の上には小さな穴が空いている。スコップでその周りを掘り起こせば簡単に採取できる。

アケミ貝が有効なフィールド

河川下流域から河口部でのウナギ釣りに適している。比較的千切れにくく、ゲストも少ないため、ゲストが多い時やエサ取りにエサをかじられる時に使用すると良い。

アユはウナギの大好物

全国的に生息していて食卓にも馴染み深い魚のアユは、実はウナギの大好物でもある。

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アユも好エサだ(撮影:TSURINEWS関西編集部 松村)

アユの付け方

小さいアユならぶつ切り。大きいアユならおろして短冊状にし、縫い刺しやちょん掛けにする。ウナギの口は大きくないので、小さめに切るよう心がけよう。また塩漬けして水分を抜くと身持ちが良くなる。

アユの採取場所

アユは多くの河川で生息している。また、琵琶湖にも生息しており、ウナギ釣りで使いやすい小型のアユを採取しやすい。

アユの採取時期

アユは3月辺りから河川に遡上し、11月辺りまでは落ちアユとして残る。その間は採取可能だ。

アユの採取方法

アユは主に友釣りや投網で採取できる。ただし、河川によっては漁業権があるため、各漁業協同組合のルールに従って採取するようにしよう。

アユが有効なフィールド

アユは生きたまま使用しても良いが、死んだアユを使用することも可能だ。外道対策にも有効で、アユが生息している清流から中流域までの間で使用すると良い。

ドジョウも使用可能

ドジョウもなじみ深い魚で、ドジョウすくいは有名だ。

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ドジョウ(提供:PhotoAC)

ドジョウの付け方

活きたまま使うため、基本的には下アゴ側から上アゴにハリを刺し口掛けにする。食いが浅い時には尾掛けにするのも有効。

ドジョウの採取場所

ドジョウは河川や用水路に生息している。比較的浅瀬を好み、底質が泥の場所に多い。

ドジョウの採取時期

用水路に水がある梅雨時期から秋までがドジョウを採取しやすいだろう。

ドジョウの採取方法

タモなどを使って、見えているドジョウを角に追い込んで獲ると良い。

ドジョウが有効なフィールド

ドジョウは、河川中流域から下流域での大物狙いに最適なエサだ。ほとんどウナギしか食ってこないため、ゲスト対策にも良い。

その他のエサ

代表的な5種を解説したが、それ以外に使えるエサも簡単に紹介する。

テナガエビ

夜行性で行動時間も被るため、ウナギが普段捕食するエサの一つでもある。あまり大きすぎないテナガエビを尻尾からちょん掛けにして使用する。

レバー

意外なエサだが、スーパーなどで売っていて手に入りやすく、嗅覚に優れているウナギにアピールできる。ただ、柔らかくキャスト時に取れやすい、ゲストが掛かりやすいなどデメリットもある。

魚の切り身

アユ以外にも釣具店などに売っているサバやサンマの切り身も使える。また、河口域であれば捕食エサの一つであるハゼを捌いて付けるのも有効。

イカ

イカの短冊や、イカの塩辛などでも釣ることができる。身持ちのいいエサだが、釣行場所によっては反応がない場合もあるので注意。

エサを使い分けてウナギを狙おう

今回はウナギ釣りのエサの種類と特徴について解説した。あなたがよく釣りに行くフィールドに最適なエサを見つけることが重要。夏はウナギ釣りの最盛期だ。ぜひエサを使い分けて、ウナギを手中に収めて欲しい。


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<古川竜也/TSURINEWSライター>

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