まだまだ日中の気温が高いシーズンはエサのオキアミが変色しやすく、魚の食いに影響することも。今回は生オキアミを新鮮な状態で使用する方法を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・兵頭良弘)
まだまだ暑い秋の海
9月に入っても連日、気温30度を超える真夏日が続いています。それでもここ数日、夜になるとスズムシなどの鳴き声がどこからともなく聞こえ始めたのは、季節がゆっくりと秋に向かって歩を進めているからなのでしょうか。
そんな季節感とは裏腹に、磯や波止では太陽の照り返しがきつく、まるで灼熱の暑さのサウナ状態。まだまだ熱中症の危険性は高く、要注意が必要ですから、釣りに行かれる予定の皆さんも、対策は十分にして出かけてください。
オキアミは黒く変色する
さて、残暑が厳しい状況下にあっても、磯や波止で様々な釣りが楽しまれています。特にオキアミやアミエビを使った釣りは多種多様な魚が狙えるとあって、釣り人に広く愛用されています。
しかし、まきエサ、さしエサとして使用する生オキアミは、炎天下での取り扱いを少しでも間違えただけで、オキアミ自身が持つプロテアーゼという消化酵素により、腹部分から黒く変色します。さらに時間が経つと黒い変色は徐々に身全体へ広がりを見せ、わずかながら魚の食いにも影響を及ぼすと言われています。
身が柔らかくなる
当然、身が柔らかくなるとエサ取りの攻撃にも弱くなりますし、遠投時などにはハリから外れやすくなりますので、炎天下で使用するオキアミについてはできるだけ新鮮な状態で使用したいものです。生オキアミをしっかりと保存管理し、少しでも変色、腐敗を避けた使い方を工夫して使用する必要があるのです。
そこで今回は、普段の釣行で私が気をつけている「高温期に使用するオキアミの活用術」について紹介しましょう。
生オキアミの種類
生オキアミ(さしエサ用)には、最初から8角切ブロックをビニールの袋でパッケージ化されたものや、オキアミの身を引き締めたりする添加材入りのいわゆる「加工オキアミ」をパッケージ化したもの、まきエサとさしエサの両方が使える良質のオキアミ(3kg板が多い)を板状にして販売されているものなどがあります。
私自身は加工オキアミがパッケージングされているオキアミをさしエサとしてよく利用しますが、それでも炎天下でオキアミを使う場合には次のようなことに注意しています。

対策1.少量ずつエサ箱へ
クーラーボックスの中に氷または保冷剤を入れておき、購入したさしエサをフリーザーパックに入れかえ、冷やした状態で保存します。さしエサを使う時は、少しずつフリーザーパックから小出しにして、エサバケツやエサ箱の中に入れて使用します。

対策2.砂糖で身を締める
この時、フリーザーパックの中に少量の砂糖を加え全体に混ぜておきます。味の素やアミノ酸を使用しても、オキアミの身を引き締め、魚の食い気を促進させる効果があると考えられていますが、変色を避けることは難しいですね。
クーラーボックスにさしエサと氷、保冷剤が入らない場合は、タックルボックスなどに発泡スチロールの箱を入れ、エサだけを冷やすようにしても良いでしょう。

対策3.スポンジで水分補給
エサバケツの中には、塩水を含ませたスポンジを敷いて水分を加えておきます。この時、スポンジに含ませる水分は、オキアミの特性から真水は避けて塩水にしておくことが重要です。これだけでもエサ箱内の温度が必要以上に上がるのを多少は防いでくれます。
また、凍ったオキアミのさしエサを使う場合は、ブロック全体を海水に浸して解かすのではなく、ブロックの半分だけを水に浸し、半分は凍らせた状態で残しておくなど、1日の釣り時間に応じた解凍方法に気を付けることも重要です。
変色は腐食でもある
生のオキアミが少し変色したぐらいで、魚の食いがかわるのか…と、思われる人も多いかもしれませんが、オキアミはタンパク源が豊富で、魚にとっては最高の栄養食でもあります。
変色すると悪臭も発しますので、魚の食いは大なり小なり落ちることは間違いありません。魚釣りにおいて魚の口に最も近いのがさしエサです。そのさしエサが新鮮なほど、きっと釣果も上がるはず。暑さが厳しい時ほどオキアミの扱いには十分注意して良い釣りを楽しんでください。
<兵頭良弘/TSURINEWS・WEBライター>
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