御前崎沖のバチコンゲームは、イサキやアジのほか、ウメイロなどの超高級魚が狙え、秋は対象魚が増えて面白い。8月17日、この釣りを提唱している第15増福丸に乗り込み取材した。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第1...の画像はこちら >>

御前崎沖でバチコンゲーム

午前4時過ぎに御前崎港から第15増福丸で出船。当日は御前崎沖の金洲で、ウメイロやジャンボイサキを狙う予定だが、最近は非常に潮が速く、釣り辛いとのことだ。

1時間半ほどの航程で、金洲に到着。話どおりの激流で、潮流の力だけで海面が波立っており、流速は5ktとのこと。

乗船者たちはまず、ジギングでカンパチやハタ類の様子を探る。この間に、同船の増田船長が様子を見るべくバチコン仕掛けを投入。これを一旦底まで沈め、ワンピッチで3~5回シャクってはステイを入れ探っていく。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
五目バチンコ仕掛け(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

バチコンゲームのアクション

この時の注意点は、ワームが潮を掴んで流れ、ハリスが張るのを待ってからアクションすること。着底からシャクリ開始まで、シャクリとシャクリの間、ともにステイを入れる。

ステイの時間は、潮の流速や魚の食う都合、ハリスの長さにより変わるので、この点については、実際にやってみるときに船長に聞くのが一番だ。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
マダイバリ+ワームの組合せ(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

アタリ

アタリはステイ中に出ることが多く、コツコツと小さく出ることが多い。テンビンが支点となるため、アワセが効きにくいので、ロッドの胴に乗せてしっかり合わせることが肝心だそうだ。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
テンビン+スティックシンカーを使用する(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

ジャンボイサキ35cmゲット

さて、いっぽう海と魚の状況だが、魚探には、タワー状に魚の反応が出ている。タワーの高さは20~30m、イサキやサバ、ムロアジが混然一体となって大群を形成しているそうだ。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
金洲の魚群タワー(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

しばらくすると、左舷にいた前田さんにヒット。繊細な仕掛けで慎重にやり取りし、キャッチしたのは35cmを超えるイサキ。まずは本命のひとつをゲットだ。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
ジャンボイサキがヒット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

先日も同じようなシチュエーションで、イサキに交じるようにウメイロが釣れたとのことで、期待が高まる。

道中でシイラをゲット

しかし、あまりに潮が速すぎるため、オマツリやバラシが生じて苦戦。潮のゆるい場所もあるが、そこの魚は食い気がなく、難しい状況だ。

そこで、残り時間を考えて船は近海のポイントに移動。バチコンとライトジギングで多様な魚を狙うことにした。

御前崎へ戻る途中、トリヤマに遭遇。前田さんがペンシルベイトをキャストすると即ヒット。正体はシイラだった。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
道中でシイラをゲット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

少し前には良型のカツオが連発した日もあり、当日もサプライズを期待していたが、こればかりはタイミングなので仕方ない。

まさかのマハタ3kg級

このあと、しばらく走って近海のポイントに到着。イサキやムロアジの気配も良かったが、近海は逆に潮が動かず、魚がなかなか口を使わない。ポツポツとアジや底物がヒットするなかで、バチコンで探っていた前田さんに良いアタリ。

ハリスが1.5号と細いため、ラインが引き出される。しばらく持久戦が続いたが、中層まで来ると従順になった。どうやら底物のようだ。

ていねいなやり取りのあと、海面に現れたのは3kg級のマハタ。なんとバチコンにヒットした小魚を丸のみにしていた。

このあと、沖上りの時間を迎え納竿となった。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
ナイスサイズのマハタをゲット(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

御前崎沖はこれからハイシーズン

今回は潮が悪く、ウメイロの顔を見ることはできなかった。取材の少し前まで頻繁に釣れていたので残念だ。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
過去釣行時のウメイロ釣果(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

しかし、御前崎はこれから秋にかけてがハイシーズン。バチコンほかライトゲームでは、イサキやアジのほか、高級魚のメイチダイが狙え、ジグやタイラバでは、大型のハタ類、カンパチ、マダイなどが初冬までロッドを曲げる。

御前崎沖で『バチコン五目』 大型イサキに3kg級マハタ【第15増福丸】
広いフロントデッキからキャスト(提供:週刊つりニュース中部版 編集部・五井貴矢)

不定期だがカツオの回遊もあるのでこれも楽しみ。魚種豊富な御前崎沖に、ぜひ出かけてみては。

<週刊つりニュース関東版 編集部・五井貴矢/TSURINEWS編>

▼この釣り船について
第15増福丸
出船場所:御前崎港
この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年9月11日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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