釣りの必携アイテム「ラインカッター」。用途に応じ、使い分けることで釣りが快適になる。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
釣りに必須のハサミ
ラインカッターとはその名の通り、釣り糸を切るためのアイテムである。釣具店のショップ店頭で見ると、数多くの種類がある。定番のハサミ型のでも大きさ・素材・形状など幅広い。
爪切りのようなタイプもあるが、ナイフやカッターなどでも実はラインカッターとして使用できる。「糸を切る」という目的なので、形はどうであれ切れればOK。しかし、これだけ数多くの種類が開発されているには理由があるはずだ。
複数持っている訳
筆者が持っているハサミやラインカッターは10種類以上ある。それは切るラインの素材や、想定した糸の太さによっての使い分け、さらには他の用途も兼ねることがあるからだ。
例えば、ウエストバッグ一つで出かけるアジングやエギングなどでは荷物もコンパクトにしたいので、大きなハサミは邪魔となる。また、磯釣りのように終始手で竿を持ったままいろいろな作業をしたい場合は、片手で簡単に糸が切れるようなタイプが望ましい。
前述のようにラインカッターは用途で分けると理解しやすい。太い糸を使う釣りならそれなりにパワーのあるカッターを使いたい。PEラインのような軟らかな素材を切るには、小さくとも刃先の鋭いタイプが扱いやすい。
釣り用ハサミ
いわゆる小型で刃の長さが2、3cm程度の手の平に収まるようなサイズが多いのが、古くから親しまれている釣り用の小型バサミだ。ステンレス製や鉄製など素材もいろいろあり、価格帯も幅広い。
また、バッグに入れた際など、刃で他の物を傷つけないようなキャップが付いていたり、本体に刃を収納できたりと工夫が凝らされている。まず1本というなら、このタイプのハサミからスタートだ。
PEカッター
一見、普通のハサミに見えるが、PEカッターなどど銘打たれて発売されているタイプのハサミもある。これは軟らかなPEラインを切るために、2つの刃がしっかりと合わさってPEラインが曲がって切れない…といった事態をなくしてくれる。

もちろん、ナイロンやフロロカーボンラインもスパスパと切れるのだが、PEラインを切るためには刃先の鋭さが命である。他の素材ばかりを切っていると、刃がなまってPEラインが切りにくくなる。
それでもナイロンラインなどは普通に切れるので、刃先がなまってくれば新しいPEラインカッターを購入し、古いカッターは他の糸用に使用することが多い。
爪切りタイプ
超小型の直刃型のラインカッターが爪切りタイプだ。糸を切るのに、爪切りほどパワーは要らないため、親指と人差し指で押さえるくらいのシンプルな構造だ。大きさとしては全体でも長さ2、3cm、幅は1cm未満程度の小型なので収納にも気にならない。

小さすぎてなくしてしまうこともあるため、ピンオンリールやその他アクセサリーを付けている人もいる。磯釣りなどではフローティングベストにピンオンリールなどでぶら下げておき、必要な時に片手で引っ張り出して糸を切りやすいので多用されている。
爪切りは最強?
爪切りタイプがあるなら、本家の爪切りは使えないのか?と思うかもしれない。実は自宅などで仕掛け作りをする際には、筆者としては「最強」とも言える使え具合だ。
爪のような硬いものを切るためにあるので、力を入れなくても簡単に糸がカットできる。さらに、余り糸を短く残したい時にも爪切りだとギリギリのところでカットが可能なのだ。また、100均ショップでも入手しやすいので、刃先が甘くなれば買い替えやすいのも魅力。

ただし、ほとんどの爪切りが潮に対しての防錆加工がされていないため、海へ持っていくとすぐに錆びてしまうので注意。
プライヤー
プライヤーは魚に掛かったハリを外したり、ルアーならスプリットリングにフックを通したり、指先ではなかなか力が入らないような小さなパーツに対して使うことも多いが、根元付近でラインを切ることができるタイプもある。いわば、一石二鳥なのだ。

ただし、PEラインや細いラインは切りにくい場合もある。
キッチンばさみ
船釣りに筆者が必ず持っていくのが、大きめのキッチンばさみだ。実は100均ショップで購入した物だが、これがかなり役立つ。ラインのカットはもちろん、エサのカットや、さらにはタチウオの場合などは頭を落としたり、腹を割いて内臓を処理し、切り身にするまで、大きめキッチンばさみ1本で事足りる。

ただし、これもキッチン用品なので海で使ってそのままにしておくと、1日で錆だらけになってしまうので、釣りが終わったら必ず真水での洗浄が必須となる。
錆に注意
爪切りやキッチンばさみに見られるように、刃物に錆は大敵。釣り用に発売されているタイプは、防錆加工がされているタイプも多いのだが、それも完全ではないから、長く使えるように釣り後の塩抜きは確実にしておこう。

ピンオンリールで便利に
小型のハサミを使用する際は、ピンオンリールなどでバッグやウエアに固定して、使用する時に伸ばして使うことをオススメする。

ハサミは糸をカットしたら、なにげなくあちこちに置いてしまうアイテム。筆者もそんな1人で、波止釣りなどで移動もしないのに、釣り座の回りで「ハサミどこ行った?」と探すことが多々ある。そのため、取り付ける場所を固定するか、もしくは複数持っていくか、各人が使いやすい工夫をしてみてほしい。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>
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