釣りザオや釣り道具を飛行機に持ち込む際の注意点を紹介します。これから遠征釣行にトライしてみたいと思っているかたの参考になれば幸いです。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・宮崎ゆきお)

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遠征釣行時の釣具運搬

ほとんどの釣り具は飛行機に持ち込むことが可能です。もちろん規定重量以内であれば費用は無料です (LCCなどは有料の場合あり)。ただ、アイテムによっては寸法・規格・数量などの制約があったり、座席には持ち込めるけど預け入れはできなかったり、その逆のアイテムがあったりします。中にはそもそも飛行機には持ち込めない物もあります。

でも、その辺の情報を前もって整理してタックルを準備しておけば、安心して遠征釣行に出掛けることができます。この記事では筆者の体験をベースに国内線を前提に注意点をまとめてみました。今回は、釣り具運搬編です。JAL、ANAの大手2社を前提に記載します。まず、注意が必要なアイテムをざっとリストアップしてみます

・膨張式ライフジャケット
・メタルジグ
・クーラーボックス
・刃物類
・電動リール用バッテリー
・ライター
・スプレー缶

知っておきたい「釣具」の飛行機持ち込みルール バッテリーは要注意?
機内に持ち込めるもの持ち込めないものを確認しよう(提供:WEBライター・宮崎ゆきお)

預け入れ&座席持ち込みともに可能なもの

預託荷物として預けることも手荷物として座席に持ち込むことも可能ですが、制約がある場合も。注意が必要です。

膨張式ライフジャケット

膨張式ライフジャケットは一人につきライフジャケット本体1個と予備のガスシリンダー2個まで持ち込み可能です。現物取り出して見せるよう求められるケースが多いので、預託荷物で預けるにしても座席に持ち込むにしてもすぐに取り出せる場所に収納しておいたほうがいいです。また、「ライフジャケットあります」と先手を打って伝えておくと手続きがスムーズです。

メタルジグ

メタルジグは預託荷物でも座席への手荷物でも持ち込み可能ですが、大量に持っていたりするとX線を通すときに「鉛の塊のようなものが映っていますが、出して見せていただけますか」と空港スタッフから言われがちですので、取り出しやすい感じに収納しといたほうが楽です。オモリなども同様です。金属製のものはチェックされやすいです。

知っておきたい「釣具」の飛行機持ち込みルール バッテリーは要注意?
メタルジグは預け入れも客室持ち込みも可能(提供:WEBライター・宮崎ゆきお)

クーラーボックス

クーラーボックスは預託荷物でも座席への手荷物でもどちらでも持ち込み可となってはいますが、座席に持ち込めるのは3辺合計115cm以下とか110cm以下の手荷物サイズ以内のかなり小型のクーラーボックスに限定されますので、大型のクーラーボックスは通常預託荷物として預けることになります。

魚などが入っている場合は水漏れ対策とニオイ対策をしっかりしてあることが預け入れの条件になります。また、輸送中や積みかえ時の衝撃でクーラーボックスが開いてしまったりバックルが破損したりするのを防ぐために、バックル部にはテープを貼るなどなんらかのガードをしておくことをおすすめします。

ちなみに筆者は遠征釣行のときは、クーラーボックスは持っていかず、釣魚を持って帰るときは発泡スチロール製の箱で持ち帰るようにしています。理由は、なるべくタックルを多く持っていきたいからです。クーラーボックスを持っていくとその分無料の預託荷物の枠が減ってしまうからです。

預け入れ可能だが座席持ち込み不可のもの

次は、預け入れは可能だけれど、座席には持ち込めないアイテムです。

刃物類

ナイフやハサミや締め具などの刃物類で凶器になりそうな物は座席に持ち込むことはできず、預け入れのみ可能となります。

預け入れ不可だけど客室持ち込み可能のもの

続いて、預け入れは不可だけれど、客室に持ち込むのはOKなアイテムを紹介します。

ライター

喫煙習慣がない方でもラインシステム作りなどのためにライターを持参するアングラーは多いと思います。火気ありなので、預け入れはできませんが、1人につき1個だけ座席に持ち込むことができます。喫煙習慣がない人はついつい預け入れ荷物に入れてしまい、X線検査で指摘を受けて預け入れ荷物からライターだけ取り出す破目になる可能性があるので注意してください。筆者体験談です。

電動リール用バッテリー

電動リール用のバッテリーはだいぶややこしいので要注意です。筆者の仲間は羽田空港で機内持ち込みできず、バッテリーのみ空港止まりとなり数日後帰着時に引き取ることになったことがあります。特に羽田はチェックが厳しいようです。ややこしいので詳細は後ほど紹介します。

知っておきたい「釣具」の飛行機持ち込みルール バッテリーは要注意?
バッテリーはものによっては持ち込めない(提供:WEBライター・宮崎ゆきお)

飛行機に持ち込めないアイテム

続いて、預け入れも客室持ち込みもできない、飛行機には持ち込めないアイテムの紹介です。

スプレー缶

火気・高温注意という表示があるスプレー缶は預け入れ・座席持ち込みともできませんのでリール用スプレーやライン保護用スプレーなどは事前に表示の確認が必要です。

知っておきたい「釣具」の飛行機持ち込みルール バッテリーは要注意?
スプレー缶は飛行機に持ち込めないアイテム(提供:WEBライター・宮崎ゆきお)

ややこしいバッテリーについて解説

最後に、「預け入れ不可だけど客室持ち込み可能アイテム」で紹介したバッテリーについて詳しく解説します。

持ち込み可能なバッテリーは?

バッテリーが持ち込み可能かそうでないかは、ワット時定格量(Wh)次第です。

1.ワット時定格量(Wh)が100Wh以下のものは個数制限なし。座席持ち込みのみ可。
2.ワット時定格量(Wh)が100Whを超えて160Wh以下のものは、2個まで座席持ち込みのみ可。
3.ワット時定格量(Wh)が160Wh超のものは持ち込みできません。

いずれにしても、バッテリーは預託荷物として預けることはできず、座席に持ち込みのみとなります。発火のする危険性があるからでしょうか?

知っておきたい「釣具」の飛行機持ち込みルール バッテリーは要注意?
持ち込み可能なバッテリー一覧(作図:WEBライター・宮崎ゆきお)

実は、電動リール用のリチウム電池はいろんなタイプのものがあるので、100Wh以下、100~160Wh、160Wh超のすべて当てはまる可能性があります。なので、前もって確認しておくと安心です。

ワット時定格量(Wh)の調べ方

電動リール用電池のワット時定格量(Wh)は必ずしも製品に明示されている訳ではありません。たとえば筆者の手元にあるバッテリーに書かれている数値は「9600mah」とか「14.8V」とかで、Whという単位の数値は一切見当たりません。なので何年生で習ったか忘れましたが「電力=電流×電圧」すなわち「W(ワット)=A(アンペア)×V(ボルト)」の数式で計算します。ついでにmah(ミリアンペア時)をah(アンペア時)に変換するので1000で割りましょう。

最終的な数式は「Wh=mah×V÷1000」となります。

上の例で計算してみると

Wh=9600mah×14.8V÷1000で142.08Whとなります。

このバッテリーは100~160Whに当てはまりますので2個まで持ち込み可能となります。ちなみに筆者はゴリゴリの文系です。

知っておきたい「釣具」の飛行機持ち込みルール バッテリーは要注意?
バッテリーの表記を確認(提供:WEBライター・宮崎ゆきお)

電圧表示の落とし穴

一部のバッテリーには電圧が「14.8V/16.8V」という表記があります。ちなみに某大手ネット通販で人気上位の製品です。14.8~16.8まで変動があるという意味なのか詳しくは分からないですが、14.8か16.8では掛け算の答えがだいぶかわります。

前述の筆者の仲間が羽田空港でバッテリーを没収されたケース(後日返却されたが)では、10400mahの製品だったのですが、電圧が14.8なら160wh以下であるにもかかわらず、16.8で計算すると160Whを超えるとの理由でアウトになったそうです。繰り返しますが日本の玄関口でもある羽田はとくにシビアです。

スマホ用バッテリーにも注意

電動リールのバッテリーのほかにスマホ用のモバイルバッテリーなどを持っていく場合も要注意です。20000mahクラス以上の大容量のものは100Wh以上になる可能性があります。電動リール用バッテリーと合算して個数がカウントされる可能性があるためご注意ください。モバイルバッテリーを2個持っていると電動リールのバッテリーと合わせて3個になりうっかり数量オーバーになる可能性もあります。

機内持ち込みまとめ

知っておきたい「釣具」の飛行機持ち込みルール バッテリーは要注意?
持ち込み荷物一覧表(作図:WEBライター・宮崎ゆきお)

<宮崎ゆきお/TSURINEWS・WEBライター>

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