今シーズンも志摩のトンジギ(トンボジギング)が好調!私自身は惨敗を繰り返していましたが、やっと開幕しました。そんな2月12日の釣行をレポートします。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・田中耕二)

『トンボジギング』でマグロ2匹 スピニングタックルが吉【志摩...の画像はこちら >>

長栄丸で志摩沖へ

1月3日のトンボ(ビンチョウマグロ)ジギングは、隣のアングラーが60kg級キハダをヒットさせ、ファイトを見守っただけ。2回目の2月6日は、朝の1投目にヨコワをゲットしたが、資源保護のためリリースして、その後は他のアングラーのファイトを見ていた。今回は、三度目の正直か、二度あることは三度ある……なのか。

2月になっていい潮がきた。その潮に乗って新しい群れがきた。残念ながらサイズは小さいが、2ケタ釣果の船もある。小さいと言ってもそこはマグロ、アベレージで10kg超はある。期待を満船にして長栄丸は河岸払い。左舷ミヨシから3番目に私が、4番目に鯖戸さんが陣取り、ポイントまでの時間にタックルを組む。

前日の志摩沖天気予報では、曇マークで北風4m/s、この時期としては穏やかになりそう。3~5ozのベイトロッドとPEライン3号、4号にリーダー70~80lbをFGノットで結束したリール、ジグ160~400gを準備。これとは別に少しライトなスピニングタックルを持ち込んだ。

トンボジギングは筋トレ?

ポイントに到着すると鳥が舞い雰囲気は抜群だが、まあまあ風が吹きつける。3ozベイトロッドに220gのシルバージグを付けてスタート。

船長からは水深50mを狙うようにアナウンス。ジグを投下するとドテラで流され、ラインが払い出されていい感じだ。ラインマーカーで60mを落とし、ワンピッチで様子をうかがう。

ジグが潮を噛む感覚はあまりないが、ジグはどんどんと払い出される。20mをワンピッチジャークし、再びフォール。ラインを100m放出してイトふけを取ると角度は45度ぐらい。三平方の定理で逆算するとジグのある水深は、70m付近。フォールを入れながら30mをワンピッチで探り、再びフォール。今度は150mを放出する。

ジャーク&フォールで探ったら回収する。これの繰り返しがトンジギ。風や潮が強いと使うジグは重くなり、時には500gが必要なことも。

当然、腕に肩に乳酸が溜まる。トンジギが筋トレとか修行と呼ばれる所以だ。

トモと右隣りに本命

海面を流す漁師さんの引っぱり道具には頻繁にアタリがあるようなので、トンボが上ずっているのだろう。ジギングにアタリが出ないままにポイント移動。水深は500m以上あるので、ストラクチャーなどはないが潮目や鳥の動きなどを参考に移動。僚船からポツポツとヒットコールが入るようになった。50m前後でヒットしているようだ。4ozロッドに250gジグを付けて50mを狙う。

船長から40mに反応が入ったとアナウンスがあったと同時にトモでヒット!私のジグも水深50m付近にあるはずだと連鎖ヒットを期待してジャーク&フォールするが、バイトを捉えたのは右隣りのアングラー。ヒットに挟まれた感じになったので、いったん回収し、オマツリを回避する。

トンボは群れでいるので、ヒットが連鎖することが多く、上手くかわして取り込むのが数を釣るコツである。船長が下とか上とかアドバイスするので、指示に従ってラインをかわす。残念ながら3つ目のバイトはなかったが、ダブルキャッチできた。

次は、私が…。

『トンボジギング』でマグロ2匹 スピニングタックルが吉【志摩沖】
ダブルヒット&ダブルキャッチ(提供:WEBライター・田中耕二)

アタリの差を分析しスピニングタックルに

気合いとは裏腹に私と鯖戸さんにはバイトがない。船の下を反応が通過するたびにその水深にジグを合わせにいく。運もあるが、素早く正確に合わせるのがヒットにつながる。分かってはいるが、バイトがない。再びバイトを捉えたのは、最初にトンボを仕留めた2人のアングラーで、またダブルヒット。これは、残念ながらフックオフしたが、このタイミングでも私はノーヒット。アジやサバではないので、そんなにアタるものではないが、ちょっとズレていると思う方が自然だ。

2人との差は何か?ジグが違うのは当然だが、最大の差はベイトとスピニング。ベイトタックルでフォール主体に狙う私と比べて、ヒットしたアングラーはスピニングでジャーク主体と思える。スピニングタックルに持ちかえる。朝の時合いに1匹とりたい!225gのシルバーゼブラグローのジグを水深50mに沈める。反応は通過するが、ヒットはしない。

早くもスレ始めたのか、焦る。

下の反応を狙い1匹目

120mにも反応が入ると船長。上の反応でヒットしないので、下を攻める。最初からラインを130m放出し、ワンピッチ。30mを回収し、再びフォール。ライン角度は45度以上あるだろう。170m放出してワンピッチで回収してくる。

30mを回収した時にモソッと違和感に疑いながらもフッキング。少し重みが乗った程度でトンボか疑わしいが、リールを巻き追いアワセを入れてポンピングで寄せる。20mも回収すると引き出して底へ潜る。PE2.5号・リーダー40lbは、相手がトンボであれば切れる心配はない。おーっという歓声に顔を上げると、トモでもファイトしていた。

ドラグを鳴らしながらリフトアップするとシルバーに輝く魚体。

最後のランもかわして無事キャッチしたのは、エラワタ抜きで10kg超のアベレージサイズ。この日は、上げのジャークに反応しているのだろうポツポツとヒットは続くが、全てスピニングタックルであった。

『トンボジギング』でマグロ2匹 スピニングタックルが吉【志摩沖】
アベレージサイズをゲット(提供:WEBライター・田中耕二)

反応とジグの位置が合わず苦戦

後半戦、風が強まり250gのジグを深いレンジにキープしづらくなってきた。反応は、50mと120mに入る。頻度は50mの方が多いが、ヒットは120mに偏っている。深い水深にジグを維持し、反応が通るのを待つ。言葉で書くと簡単だが、実際にやってみるとこれが上手くいかない。反応が通ったとアナウンスがあっても回収でジグは海面にあったりする……というか、その方が多い。通過時に運よくその水深にジグがあるとヒットにつながる。

なので、攻める水深に長くキープすることがキー。そのためにジグを重くしたい。5ozロッドにPE4号のリールをセットし直し、350gのジグを沈める。これで100mラインを探ると1バイトあったが、フッキングが決まらなかった。

残り時間は、より効果的に攻められて、体への負担を減らすために4ozロッドにPE3号、ジグ300gの組み合わせでやりきることに。

2匹目もジャーク中にガツン

午後1時、トモでバイト。スピニングロッドが強烈に曲がっている。ヒットしたタナは、やはり100m。

シルバーロングをライン放出150mからワンピッチ。一日ジャークし続けた腕も肩もパンパンだが、休めば釣れない。300gを真面目にジャークするのはつらい。フォールを入れて休みたくなる自分を叱咤激励し続けていると、ガツンッ。2度アワセを入れて巻き上げる。PE3号・リーダー70lbなので重量級の引きも安心して浮かすことができる。残り20mで船の影に驚いて走るので、少しドラグを緩める。2回全力で走ったトンボは、すんなりとネットイン。今回も丸々としたトンボが2匹、船に上がった。

『トンボジギング』でマグロ2匹 スピニングタックルが吉【志摩沖】
丸々肥えたトンボ(提供:WEBライター・田中耕二)

悲鳴を上げる体に鞭を入れて、最後までジャークし続けたがノーバイトでストップフィシング。残念ながら鯖戸さんはバイトをとらえられなかったが、ジグにはトンボの歯形が残っていた。また、リベンジ付き合いますよ。志摩の海には、夢が泳いでいる。

<田中耕二/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り船について
長栄丸

The post 『トンボジギング』でマグロ2匹 スピニングタックルが吉【志摩沖】 first appeared on TSURINEWS.

編集部おすすめ