今回は、東京近郊を流れる自然豊かな黒目川をご紹介します。下流の荒川河口との間に堰堤や堰などが無く、海の魚の他、天然アユやウナギと魚種が豊富です。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライターかやまあつみ)
黒目川の魅力
黒目川は東京近郊の小河川でありながらも、流域に水源となる湧水が多数存在しているからか、水がきれいです。

最下流部で合流している新河岸川と見比べると、水がより透き通って見えることからもそれが良くわかります。

また、山奥の渓流とは違って、護岸や土手のある風景ではありますが、下流の荒川河口との間に堰堤(えんてい)や堰(せき)などが無く海と直結しているので、下流端では満ち潮と引き潮があります。海の魚であるスズキやボラ、ハゼなどの他、天然アユやウナギ達も東京湾と行き来しており、その他の淡水魚も合わせると魚種が豊富です。
多様な生き物の姿
全流域でシラサギが魚を捕まえて食べる瞬間やカモたちが泳ぐ姿、カワセミの滑空などが見られ、すぐ足元にはザリガニやカエル、カメなどがやってくることもあります。

そんなちょっとした自然がすぐそこにある、気軽に通える手軽さが、この川の魅力ではないかと感じています。

どんな魚が釣れる?
埼玉県内の黒目川は埼玉県南部漁協が管轄。東京都東久留米市側は管轄外です。遊漁証は、釣り方や釣る魚によって異なります。
1)アユ&マス類を除く
コイ・ニゴイ・マルタ・フナ・ナマズ・ウナギ・ウグイ・オイカワ・ヌマチチブ・アブラハヤ・カワムツなど。その他ハゼ、ボラ、スズキなども遡上。1年を通して釣りが楽しめます。
リール無し:日釣400円・年証3000円
リール有り:日釣600円・年証4000円
スズキやウナギ、ナマズなどは、新河岸川合流点付近で夕方のマヅメ時が狙い目といわれています。水深のある所ではブッ込み釣りでコイやニゴイ、浅場では玉ウキ仕掛けで小物、フライでオイカワ狙いなど多彩な釣りが楽しめます。
2)アユ&マス類OK
日釣1000円・年証4500円
1年を通して楽しめ、アユもOKの年証4500円がお得かもしれません(5月末まではアユが釣れたら放流)。産卵をせずに冬を越してそのまま居残る2年物大型アユがいるという情報もあります。黒目川のアユは、エサ釣りやオランダ釣りなどが主流で、友釣りは少数派のようです。
(アユは6月1日から12月31日※産卵保護のため、黒目川のアユ禁漁期間10月1日~10月15日)

※年証の有効期間は3月1日から1年間です。(翌年2月末日)
※小学生、80歳以上の方などは(1)と(2)共に無料。中学生は(1)のみ無料なので、アユをやる場合は遊漁証が必要。
※(2)は、(1)の魚種に加え、アユ&マス類もOKです。アユは天然遡上してきますが、漁協の放流もあります。
遊漁証販売
・キャスティング(戸田市・大宮市・ふじみ野市)
・上州屋(新座市野火止)
・ひろた釣具店(年証のみ・朝霞警察付近)
現在、ネットやコンビニでの販売はしていません。おそらく現金決済による購入に限られると思いますので、各店舗に確認を。
今年は各釣具店に発送されたのが2月20日頃。年証購入後は3月1日以前でも釣りOKとのことです。毎年同じスケジュールと思いますが、詳しくは埼玉県南部漁協に(TEL:048-642-5706)。
放流魚の種類
アユ・ナマズ・ヘラブナなどや、黒目川ではない一部地域ではワカサギの放流もしています。
ウグイ・オイカワなどは放流ではなく、「川耕し」(カワタガヤシ)をすることで繁殖促進をさせています。

川耕しとは、水中の石を川底からはがして転がすようにひっくり返していくことにより川虫の育ちが良くなり、結果的に魚が増えるという方法であり、日本中の各自治体内で行われているようです。
コイは現在放流ができなくなったので、「産卵床」を設置することで繁殖促進をさせています。ヘラブナは、水深のある新河岸川や荒川方面に行くようです。
マス類の魚影も
マス類と思われる魚影を朝霞近辺や上流の落合川合流地点付近でも確認しました。実際にルアーで釣れた情報も。

おそらく新河岸川沿いの管理釣り場から逃げ出した魚が黒目川までやってきたのだと思いますが、荒川上流から流されてしまったマス類が、きれいな水を求めて黒目川に来た可能性も考えられなくはありません。
<かやまあつみ/TSURINEWSライター>
▼この釣り場について黒目川
埼玉県南部漁協:TEL:048-642-5706
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