近年アカハタが生息域を広げ、関東でも釣れるようになり、首都圏からアクセスしやすい磯やボート釣りで狙えるようになった。今回は貸しボートでのアカハタ攻略法を解説。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター山下洋太)
アカハタの特徴
アカハタは岩礁帯にいて、甲殻類やベイトフィッシュを捕食する魚である。赤く見た目が綺麗なハタで、赤い宝石と呼ぶアングラーも多い。

淡白な白身魚だが大型になると脂が乗っている個体も多く、中華蒸し、しゃぶしゃぶ、煮付けなどどんな料理にしても美味く、近年人気のターゲットだ。
貸しボートでの釣り
貸しボートには、手漕ぎボートと船外機付きのボートがある。どちらにも共通していることは、ポイントは自ら見つけなければならない点だ。船外機付きのボートを借りた場合、魚探がついていることがあるが、手漕ぎボートだと付いていない場合がほとんどだろう。そのためポイント選びには苦戦することが多い。

しかし、昨年貸しボートで15回ほどアカハタを狙ったが、毎回3~5匹釣れていたため、ポイント選びをしっかり行えば、ビギナーの方でも楽しむことができる。また様々なゲスト魚が釣れることが多く、魚を持ち帰るアングラーには嬉しい釣りになるだろう。
アカハタポイントの探し方
貸しボート釣りで1番重要になることは、ポイント選定である。先ほど述べたように、貸しボートでは魚探がついていない場合もあり、初めて行く場所では特にポイント選びに苦戦することが多い。
貸しボートではどこまで沖に出ていいかなど行動できる範囲がお店により決まっており、その範囲内にアカハタがいそうなポイントがあるか見極めないと、釣りに行ったはいいがアカハタが狙えない……なんてこともある。
アカハタが釣れているかどうかお店に電話して確認するのが確実だが、貸しボートからハタ類を狙っている人が少ないためか、なかなか情報を得られないことが多い印象だ。
そのような時には、海図を見てポイントを探すことが有効だ。海図は水深、根や魚礁の位置を確認することができ、ポイント選びには非常に有効だ。
アカハタ狙いにおいては、とにかく根や魚礁などの障害物が豊富なポイントを海図で見つけ出すことが重要である。そのようなポイントを海図で見つけ、ポイントの近くに貸しボート屋があるかどうか探すと釣果に恵まれることが多い。アカハタ狙いにおいては、有効なポイントの選び方である。
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アカハタ釣りのタックル
アカハタの釣り方としては、エサ釣りとルアー釣りがある。それぞれのタックルについて解説する。
エサ釣り
ロッドはバスロッドや一つテンヤ真鯛専用ロッドなどが流用できる。リールはC3000番辺りが使いやすい。ラインはPEライン1.2~1.5号に、リーダーはフロロカーボンライン5号を1ヒロから2ヒロ取る。
仕掛けは、中通しのナツメオモリと、丸セイゴ16号前後を使用した遊動式を使用する。ナツメオモリと針の結び目の間にビーズを入れると、オモリが直に結び目に当たらなくなり、ラインブレイクを軽減できる。オモリの重さは水深と流れの速さで調整する。水深15mくらいのところでは、3~8号を使用することが多い。

エサはサバの切り身を使用する。
ルアー
ルアーで狙う場合は、ハタ専用ロッドか張りが強くルアーの操作がしやすいMHクラスのバスロッドを使用する。リールはスピニングであればC3000番を、ベイトリールであれば150番程度を使用する。PEラインは1.2~1.5号、リーダーは20lbのフロロカーボンラインを使用する。

リグはテキサスリグやフリーリグなど、通常のハタゲームに使用するものを選ぶ。ワームはグラブ系、クロー系などが有効だ。
アカハタの釣り方
エサ釣りとルアーの釣り方について解説しよう。
エサ釣り
船ブラの仕掛けはテキサスリグなどとは違い、針先が出ているため根掛かりしやすい。アカハタは底から50~100cmくらい離れたところでも食ってくるため、根の少し上をゆっくり引いてくるイメージで釣りをすると良い。
具体的には底付近でリフト&フォールが有効な釣り方だ。リフトする時も、フォールする時もいつでもアカハタがヒットする可能性があるため、いつでもフッキングできるように集中して釣りをしよう。
ルアー
テキサスリグで狙う場合は、海底の起伏に合わせてリグを引いてくる。リグが根に触ったと思ったら、その場所を丁寧に探ると釣果が出ることが多い。エサ釣り同様リフト&フォールが有効だ。またベイトフィッシュが豊富なポイントでは、スイミングパターンも有効になることもあるため、色々と試してみることをオススメする。
ヒット~ランディング
アカハタがヒットしたら、速やかに根から引き剥がす。モタモタしてると根に入られてバラしてしまうこともある。根に入られた場合は、イトを張らず緩めずの状態で待っていると根から出てくることがあるため、諦めずに根気よく待とう。
ハタ類は歯が鋭いので、釣れても口に指を入れて持つ、いわゆるバス持ちは絶対にやめた方が良い。フィッシュグリップを使用したい。
最後に、ハタ類は成長が遅く、根に定着する魚だ。そのため同じ場所から何匹も持って帰ってしまうと、その場所には居なくなってしまう。持ち帰りは必要最低限にし、30cm以下は積極的にリリースしよう。
<山下洋太/TSURINEWSライター>
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